2024年4月半ば、5年ぶりに韓国を訪れた。韓国は日本以上にクルマ社会であり、渋滞だけでなく暴走気味の運転が多い。一方で自転車道はよく整備されており、これまでもソウルや近郊のチュンチョンやテジョンを走って、その走行環境の
Read moreポール・オースターと自転車
2024年4月30日、ポール・オースターが亡くなった。アメリカ当代きっての小説家、詩人。その小説の多くは主人公が自己の同一性と存在意義に苛まれ、夢遊病のように都市を彷徨い、あてどもなく荒野を旅する物語だ。愉快な話はひとつ
Read moreファデイ・ジュダーの詩「ミメーシス」
私の娘は 自転車のハンドルに 巣をかけた蜘蛛を 傷つけはしなかった 二週間 娘は待ち続け 蜘蛛はみずからどこかへ行った 巣をはらってしまえば 蜘蛛もそこはおうちには ならないんだってわかり 自転車にすぐ乗れるのに
Read more自転車で巡るアンコール遺跡群
筆者が初めて訪れた国外の街はカンボジアのシェムリアップだった。20歳のことだ。 「本当に目的地に到着するのだろうか」と不安になりながら空港でトゥクトゥクに乗って、真っ暗な闇の中で心臓の高鳴りを感じたことを昨日のことのよう
Read moreDark Touring 12: ホー・チ・ミン
今月初めにベトナムのホー・チ・ミン市を訪れた。寒い日本を抜け出し、暖かい場所で過ごそうという魂胆。ただし、以前に同市やハノイを訪れて交通事情に絶句していた。市街地は大混雑、郊外は路面がボコボコだからだ。クルマより遥かに多
Read more脚を奪われ、夢を砕かれてなお、生き抜くための物資を届け続けるパラ自転車チーム「ガザ・サンバーズ」
あらゆる言葉が意味を喪失する状況が私たちの世界で(再び)現実に生じている今、私には、自転車という限定的な枠組みのもとで何かを語ることができない。だから以下は、私たち人間に起きていること、私たちが人間としてどうありうるか、
Read more『世界に学ぶ自転車都市のつくりかた』刊行
このたび、編著書『世界に学ぶ自転車都市のつくりかた』(副題:人と暮らしが中心のまちとみちのデザイン)が学芸出版社から刊行されました。かねてより接触のあった、未来への広い視野を持って自転車利用推進に関わっている方にお声がけ
Read more銀塩(輪)車 第13回 試作4号(偵察)
今回の記事では、レドンド・ビーチそしてパロス・バーデス周辺において試作4号を実施しやすい理想的なロケーションを発見すべく夜間に偵察を行った。前回に引き続き試作4号のための下準備となる内容であるが、夜間にロケハンを行ったこ
Read more銀塩(輪)車 番外編⑥ アメリカでの自転車購入
雪は降らないにしても、ロサンゼルスにもしっかりと冬の季節が到来し寒い日々が続いている。今月は筆者も冷たい海風にやられて風邪をひいてしまい、先月の記事にて計画していた試作4号の実験を行うことができなかった。今月の記事ではそ
Read more危険運転ラッパーWaxのTwo Wheels
アメリカのラッパーWaxはミドル・テンポの佳曲「Two Wheels」で気負いなく自転車を歌う。ロサンジェルス在住らしくビーチ・クルーザーに乗り、閑静な住宅地の広い道路を通り抜ける。青い空の下、サーフ・ボードならぬギター
Read more銀(塩)輪車 番外編⑤ NY自転車観察
今月20日から3日間ほどニューヨークへ行っていたため、今回はNYにて観察してきた現地の自転車事情について紹介していきたい。この連載の本編の内容に関しても、先月の第10回にて少し前進できた感覚を掴むことが出来たが、今回は筆
Read more銀(塩)輪車 番外編④ アメリカでの自転車修理
今月の記事では、先月に引き続き番外編としてアメリカでの自転車事情について書くことになった。というのも、本連載の本筋の内容に沿った次なる試作品の制作が、自転車の故障と修理によって叶わなかった。2ヶ月立て続けの番外編になって
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