銀塩(輪)車 番外編⑥ アメリカでの自転車購入

雪は降らないにしても、ロサンゼルスにもしっかりと冬の季節が到来し寒い日々が続いている。今月は筆者も冷たい海風にやられて風邪をひいてしまい、先月の記事にて計画していた試作4号の実験を行うことができなかった。今月の記事ではその代わりに、先月末に新しく購入した自転車について紹介したい。購入したのは中古のロードバイクであり、アメリカでは利用者の多い個人売買サイトを通じて手に入れた。その体験と購入までの流れも一緒に書ければと思う。

ロードバイク

筆者がこれまで愛車として乗ってきた自転車はビアンキのローマ4というクロスバイクである。購入したのは2017年頃(当時15歳、中学3年生)で、あまり自転車に詳しくなかったため自転車屋で1番カッコいいと感じたローマ4を選んだ。愛車に関する細かいスペックはあまり認識していないが、このカッコいいと感じた黒がベースとなったデザインは当時の最新モデルではなく1年型落ちしたものであったと記憶している。

愛車のBianchi Roma4

このローマ4にずっと乗ってきたわけだが、現在も満足して乗っている。基本的にはのんびり楽しくサイクリングをすることしかない筆者としては特に不満を感じるポイントも見つからない。しかし、筆者の父親が近頃海沿いのライドに興味を示し始め、もう1台自転車を購入しようと話になった際にはローマ4とは違ったロードバイクにも乗ってみたいという気持ちになった。

このような気持ちになったのも、ご近所さんでありライド仲間でもあるケビンの古いロードバイクを何度か借りたことがあったからである。ケビンは自転車を何台も所有しているが、特にビンテージのロードバイクは中古で値段が比較的安い上に、フレームの素材がスチールである点も良いと熱弁していた。これに感化されて、筆者はビンテージのロードバイクを探し始めた。

個人売買

アメリカでは、ウェブサイトを通じて物を売りに出している個人と連絡を取り合い実際にリアルで待ち合わせをして購入をするということが多く行われている。Facebook上のMarketplaceというサイトやCraigslistなどといったウェブサイトにはメリカリのような形で誰でも簡単に出品ができるようになっている。そこで欲しいものを見つけ、出品者に直接連絡を取って待ち合わせ場所を決めるといった流れだ。

出品されるものは本当に幅広く、車や不動産まで取引されている。もちろん自転車や自転車の各種パーツも無数に出品されている。筆者はこのような個人売買のヘビーユーザーで、主に古いスピーカーやアンプといったオーディオ機材をこれまでにたくさん手に入れてきた。遠い時には片道3時間ほど運転して買いに行くこともあった。

さて、今回購入した自転車についてはFacebook Marketplaceにて出品されているのを見つけた。少し前から出品が出ていたのだが、先月に大きく値下げがされておりチャンスだと思って出品者に連絡を取ってみた。何度か自転車の状態について質問をしてから、実際に出品者の家へ見に行くことになった。

出品者のいたPasadenaにて自転車を見に行っている様子

古い自転車であったため傷ひとつない完璧な状態、というわけにはいかなかったが特にこれといった致命的な問題はなくカッコよかったためその場で購入した。出品者の方もとても親切で、退役した軍人の方だった。自転車が昔から好きでたくさん乗っていたが、訓練中の怪我によって自転車にもう乗れなくなってしまい愛車を手放すということだった。自転車は大切に乗ります、と約束して譲っていただいた。

新しい自転車

購入したのはビアンキのBravaというモデルである。正確な製造年はわからないが、おそらく2000年前後のものであり物凄く古い自転車というわけではないが、ケビンのおすすめ通りスチールフレームであり、パーツも全てシマノ製のオリジナルである。

Bianchi Brava

実は購入時には後輪のタイヤがパンクしていた(もちろん知った上で購入した)のだが、買った日のうちにケビンがチューブの交換方法を教えに来てくれ、すぐに修理ができた。簡単に汚れや埃を雑巾で拭くとピカピカになり乗れるような状態になった。

購入してからは、まだ数回程度しか乗れていないがとても快適に気持ちよく乗ることができた。元々持っていたローマ4よりも少しフレームが大きい点が心配だったが意外にもフィットしていた。ローマ4とはまた違う楽しさがあり自転車に乗ることの楽しさをまた再確認できた気がした。まだ何回も乗れたわけではないので、もっと慣れてこの新しい自転車の良さが今よりも理解できた時には記事にて詳細なレビューも書いてみたい。今後の連載の中で実験に使うことも増えていくだろう。

エルモサ・ビーチにて

さて今回は本連載の趣旨からは少し外れた内容になってしまったが、限られたロサンゼルスでの自転車生活を記録していくことも何かの役には立つのではと思い記事にしてみた。また来月には試作4号の実施を行いたいと考えているので期待してもらいたい。2022年の銀塩(輪)車の記事はこれが最後となる。また来年も自転車と写真を追求していく。

それでは、また。

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