2023年3月18日〜19日に開催された土浦レイクサイドバイクロア3(以下、バイクロア)に初めて参加した。「じてんしゃの運動会・文化祭とキャンプ」と謳うこの野外イベントは何やら楽しげな雰囲気で一杯。シクロクロスのレースを
Read more自転車と放蕩娘 (28) 個人史から語る女性ロードレースの歴史
秋晴れの気持ちのよい日には、たとえ近所でも自転車で出かけたくなる。最近はもっぱら、片道1時間くらい走るだけの短いライドだが、それでもモードが切り替わる瞬間が好きだ。結局のところ、鋭敏な身体を取り戻すことが、私にとってロー
Read moreTTTは面白い
自転車ロードレーサーにとってTTTといえば、「チーム・タイム・トライアル」のことだ。チームの人数は様々だが、3、4人で1チームとして走るレースもあればプロのトップチームが走るレースなどでは8人ほどのチーム全員が一丸となっ
Read more[車輪の言葉、車輪の数] ツールのホイール
秋も深まった紅葉の時期にツール・ド・フランスを話題にすることは、少し変な感じがするかもしれない。しかし、今年のツールは開催時期が例年と異なっていたことは、皆さんがご存知の通りである。 第107回となるこのレースは、202
Read more[Cyclist’s Cycles 自転車家12ヶ月] 2月
2月 自転車家は寒がりだ。正しく言い直すならば、自転車家は寒くて嫌だと思うことを素直に嫌だと認めて、イヤだと言いがちだ。自転車家には寒波に耐える強靭な肉体とか精神が備わっているとは限らない。 1年の周期の中では、この時期
Read more[Cyclist’s Cycles 自転車家12ヶ月] 8月
気候と共に歩む自転車家にとって「8月は夏」というのは暦の上でのことだ。今我々がつかっている暦もあれば、今は使われていない昔の暦もある。様々な暦が世界中で作られて使われてきたが、それらはすべて周期(サイクル)をもった何らか
Read more[Cyclist’s Cycles 自転車家12ヶ月] 7月
7月 7月にもなると、これまでの季節に自転車に乗っていたことの積み重ねによって、自転車家の身体が自転車に乗るために耕され、しなやかになり、いろいろな部分がいい感じになってきている頃である。いい感じとはどういうことかという
Read more大友克洋・寺田克也のビバ・イル・チクリッシモ!
西暦2020年に荒廃したネオ東京でオリンピックが開催される。その予言的な漫画「AKIRA」の作者である大友克洋は相当な自転車好きらしく、漫画家の寺田克也らとの共作で「ビバ・イル・チクリッシモ!」(2008年)なる希少本を
Read more書き込まないジャーナル、ログ、そしてリスト
人並みに日記を書こうとして一週間と続いた試しがない。日記帳を開き、日付を記す儀式だけで、億劫で仕方がない。それだけに、モバイル・テクノロジーが発達して、思いつくままツイートできるのは有り難い。日々刻々と行動や身体情報を勝
Read moreナイジェル・ピークのヒルクラム絵画
北アイルランド出身の画家ナイジェル・ピーク(Nigel Peake)の画集「Cycling Climbs」は、その名の通り、サイクリングでの登坂、すなわちヒルクライムを題材とした20枚の絵画で構成されている。これらは大判
Read moreベルヴィル・ランデブーの自転車機械
フランスのアニメーション映画「ベルヴィル・ランデブー」は2002年のシルヴァン・ショメ監督作品。自転車を巡る奇妙で奇怪な物語。自転車で疾走する爽快さやレースの駆け引きといった有りがちな要素は皆無。精緻な背景美術と極端にデ
Read more加藤一の風の翼に乗ろう
加藤一(かとうはじめ、1925〜2000)は東京生まれの画家、1958年に渡仏した後はパリで抽象絵画を描き続けた。諸作品をまとめた加藤一画集「Sur les ailes du Vent(風の翼に乗って)」は、没後の200
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