アメリカの絵本作家、エドワード・ゴーリー(Edward Gorey)の「優雅に叱責する自転車」(1969年)は、2人の子供が奇妙な自転車に乗って不思議な旅をする物語。それぞれはハンドルとサドルに腰掛けているが、ペダルを漕
Read more
クリティカル・サイクリング
アメリカの絵本作家、エドワード・ゴーリー(Edward Gorey)の「優雅に叱責する自転車」(1969年)は、2人の子供が奇妙な自転車に乗って不思議な旅をする物語。それぞれはハンドルとサドルに腰掛けているが、ペダルを漕
Read moreSFやミステリなど多才な小説家、山田正紀は短編集「1ダースまであとひとつ」(1991年)の第四話に「自転車泥棒」を収録している。この20ページほどの短い物語では、サラリーマンの酔っぱらいが深夜の駅前にタクシーが来ないこと
Read more子供むけの絵本には、その国の生活、文化、歴史、考えかたなどがよく表されている。自転車が登場する絵本を読めば、海外の子供たちにとって自転車がどんな存在なのかがわかるだろうし、自転車にまつわる外国語表現も覚えられるかも知れな
Read moreブルース・スターリング(Bruce Sterling)は、1997年にヒューゴー賞に選ばれた中編小説「自転車修理人」を著している。サイバーパンクの開祖らしく、高度に進化した果てに壊滅的な破局を迎え、朽ち果てつつある近未来
Read more小杉天外の「魔風恋風」は、1903(明治36)年に刊行された恋愛通俗小説、女学生の三角関係と友情を描いた青春物語、今日のラノベだ。今となっては知名度は低いが、当時は大ヒットだったらしい。新聞の連載であったこともあって、ハ
Read moreアルフレッド・ジャリ(Alfred Jarry)の出世作である戯曲「ユビュ王」に続く、もう一つの代表作「超男性(Le Surmâle)」は、1901年、つまり20世紀の幕開けに書かれた「現代小説」で、自転車が重要なモチー
Read more自転車に乗った大人を見るにつけ、人類の未来に絶望しないで済む。ユートピアは自転車道路で溢れるだろう。―H・G・ウェルズ Every time I see an adult on a bicycle, I no longe
Read more小説の神様、志賀直哉は「自転車」なる随筆を残している。「十三の時から五六年の間、ほとんど自転車気違いといってもいいほどによく自転車を乗り廻していた」頃の出来事だ。志賀直哉は1883年生まれ、自転車に乗り始めた13歳は18
Read more「月に吠える」や「青猫」といった詩集の作者、萩原朔太郎は、繊細な感受性と深慮ある叙情性で知られている。今風に言い換えるなら、軟弱なヘタレで憂鬱なビョーキと揶揄されそうだが、そんな彼も自転車に熱中していたようで、「自転車日
Read more夏目漱石の「自転車日記」は、留学中のロンドンで自転車に乗ろうと格闘する自身の姿を描いたエッセイ。無償の青空文庫や、Kindle版電子書籍としても入手できる。旧仮名遣いながら短編なので少し時間をかければ読み通すことができる
Read more