前回の記事で紹介した、女性初の自転車世界一周を成し遂げたアニー・コーエン・コチョプスキー。彼女が日本を訪れた明治28年(1895年)3月、新聞各紙がその様子を伝えている。3月2日付けの『東京朝日新聞』の記事からは、東京で
Read more自転車と放蕩娘 (18) 自転車での世界一周から考えること
去る11月18日、2人の女性が自転車に関するギネス世界記録を更新した。今年のギネス世界記録のテーマは「Discover your World」。そのタイトルにふさわしく、タンデム自転車で最速の世界一周を成し遂げたのが、イ
Read more自転車と放蕩娘 (17) 久保田成子《デュシャンピアナ:自転車の車輪》
2021年の3月から新潟県立近代美術館で開催される「Viva Video! 久保田成子展」の情報が公開された。久保田成子(1937-2015)は、ニューヨークを拠点に活躍したヴィデオ・アーティスト。1970年代に映像と立
Read more自転車と放蕩娘 (16) 環境型電動アシスト自転車キットのパイオニア
女性と自転車をテーマとするこの連載で、自転車エアバッグを開発した2人の女性をとりあげたことがある。他にも自転車に関わる発明がないか探してみたところ、Christine Outramの記事を見つけた。彼女は2009年、MI
Read more自転車と放蕩娘 (15) ヘレン・ケラーとタンデム自転車
「寛容は精神の大いなる賜物。それは、自転車でバランスをとるのと同じように、脳の努力を必要とします。」とは、ヘレン・ケラーの言葉だ。 ヘレン・ケラーは一歳八ヶ月のときに患った病気のために盲聾となり、六歳から始まった家庭教師
Read more自転車と放蕩娘 (14) マリー・キュリーの新婚旅行
小中学生の頃、多くの人が読む伝記の一冊に『キュリー夫人伝』がある。娘のエーヴがマリーの死の4年後1938年にこの伝記を出版した同年、日本でも白水社から翻訳が出版されている。アメリカでは1943年に伝記に基づいた映画『キュ
Read more自転車と放蕩娘 (13) 女性のための自転車アクセサリー
新しい趣味やスポーツを始める時、「道具から入る」という人もいるだろう。私自身はそこまで極端ではないつもりだが、使い心地の良さにはめっぽう弱い。特に、自転車用品はミニマルかつ高機能なものが多いのも、魅力のひとつだと思う。こ
Read more自転車と放蕩娘 (12) 子どもの頃に見た世界 よつばと!じてんしゃ
自宅勤務が続くと、いつも以上に五感が四季の変化を求めるようだ。湿度を含んだ風に乗って運ばれてくる麦の香りや、蛙の鳴き始める時間を知ったのも、大垣へ来て5年目で初めての経験だ。そんな折にふと思い出したのが、あずまきよひこの
Read more自転車と放蕩娘 (11) マドリン・ギンズが語る「天命反転」
1日の気温差が激しい4月のライドでは、天気予報やルートをもとに服装の調節を意識する。今回目指したのは養老山(三方山)だ。ハイキングの気温の変化にも注意を払い、晴れた日の早朝、片道2時間半ほどかけて一人出かけた。 Goog
Read more自転車と放蕩娘 (10) 自律分散型社会のための思考訓練
この週末、新型コロナウイルスのオーバーシュート(爆発的患者急増)を避けるため、首都圏5都県をはじめ福島、茨城、富山、島根など計13県が外出自粛要請や東京方面への移動の自粛を呼びかけている。私も出張をとりやめ、天候を見計ら
Read more自転車と放蕩娘 (9) 自転車の「模型」パナマレンコの芸術
昨年12月14日、ベルギーの芸術家パナマレンコ(Panamarenko)が79歳の生涯を閉じた。今回は、移動と自由を旨としたパナマレンコの作品の中から、自転車をモチーフとした作品を論じてみようと思う。 1940年にアント
Read more自転車と放蕩娘 (8) 2人の女性がデザインする自転車エアバッグ
自転車に乗る時は、できるだけ荷物をコンパクトにしたい。街中を走る時は、機能性だけでなくお洒落にも気を配りたい。そんなサイクリストにお勧めなのが、自転車エアバッグHövdingかもしれない。 興味深いのは、このプロジェクト
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