自転車と放蕩娘 (13) 女性のための自転車アクセサリー

新しい趣味やスポーツを始める時、「道具から入る」という人もいるだろう。私自身はそこまで極端ではないつもりだが、使い心地の良さにはめっぽう弱い。特に、自転車用品はミニマルかつ高機能なものが多いのも、魅力のひとつだと思う。ここのところ作品論の連載が続いたので、今回は肩の力を抜いてお気に入りの自転車アクセサリーを紹介する。

ロードバイクに乗るつもりだが何を最初に購入すべきかと聞かれたら、迷わずお勧めするのはビブショーツだ。私が長距離ライドの虜になったのも、ビブショーツのお陰だったのではないかと思う。衝撃を吸収するパッド入りのショーツがあれば、長時間のライドは格段に快適になる。地面の凹凸を拾うロードバイクの振動には欠かせない、陰の実力者かもしれない。

次に、あると便利だと思うのはネックカバーだ。早朝から昼間、夕方にかけての温度変化に合わせて首元で調整できるだけでなく、UVカットや排気ガス対策にも重宝する。私は竹炭活性炭を織り込んだ繊維を使用したフィルターを取りつけているが、最近では洗濯可能なマスクとしても注目されている。差し色としてコーディネイトを引き締めてくれるし、ヘアバンドとしても活用できる優れものだ。

最後に、郊外を走る時のおすすめとして、サングラスを挙げておきたい。私が使用しているのは、オークリーのレーダーロックエッジというスポーツ用サングラスだが、小ぶりでフィット感がよく軽量のため、長時間かけてもストレスが少ない。舗装道路の照り返しや日焼けから眼を守るだけでなく、実は藪の中を走る時などに眼をめがけて飛んでくる虫を避けるための必需品だ。

こうして普段何気なく使っているアクセサリーを振り返ってみると、男性用に比べてバリエーションが少ないのが、ビンディングシューズと通勤用ウェアだと思う。自転車のウェアの特徴は高機能でコンパクトな点だが、レース用のアイテムだけでなく日常使いできるウェアが増えれば、自転車旅行はもっと快適になるはずだ。また、私の好みとは少し異なるようだが、女性のライフスタイルを意識して女性がデザインした自転車のモデルもいくつか存在しているようだ(tokyobike/ terry)。願わくば、女性のライフスタイルが多様化することを期待して。

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