Michael Blackwoodが1990年に制作した『Arata Isozaki II: International Projects』の中で、30年前の建築家、磯崎新はどういうわけか三輪車に乗っている。2019年に
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クリティカル・サイクリング
Michael Blackwoodが1990年に制作した『Arata Isozaki II: International Projects』の中で、30年前の建築家、磯崎新はどういうわけか三輪車に乗っている。2019年に
Read moreアルフォンソ・キュアロンの『ゼロ・グラビティ』(2013年)は、斬新な演出や撮影手法に基づく物語として、未だにときどきみてしまう。もちろん、この数年の映像技術の進展に馴らされた知覚にとっては、その細部へ驚きは減じていると
Read moreベルナルド・ベルトルッチとキャメラマンのヴィットリオ・ストラーロが本格的に組んだ最初の作品が『暗殺のオペラ』(1970年)である。ボルヘスの短編『裏切り者と英雄のテーマ』を原作に翻案されたこの映画で、主人公は街で借りた自
Read moreオリヴァー・ヒルシュビーゲル監督の『ヒトラー 〜最期の12日間〜』(2004年)は、説明的な邦題どおり、第二次世界大戦末期のベルリン市街戦を舞台に、ヒトラーの最後を描いた作品だ。この作品には原作として、歴史家であるヨアヒ
Read more毎度のことだが、前回苦しまぎれで『孤独のグルメ』からある1話を抜き出して、なんとか原稿を書いた。すると赤松正行より「80話のうち1話だけとのことですが、今回の記事のために見直したのですか? それとも記憶力抜群とか?」とい
Read more『孤独のグルメ』というテレビドラマがある。2012年にSeason1がはじまり、現在Season8が放送中。輸入雑貨商の井之頭五郎(松重豊)が、ひとりでご飯を食べるという、それだけのドラマだ。ご飯を食べる店はもちろん実在
Read more夕闇迫る坂道を全力疾走する足立麻子(を演じるのは小泉今日子)。背景には、黄色いゴミ袋がやたらと目立つ。次のカットで、全力疾走のまま道を右折しようと膨らんだところを(といっても少々わざとらしい)、突如現れた自転車から身を逸
Read more僕がいま研究代表をしている「マス・メディアの中の芸術家像」という日文研でのプロジェクトは、研究対象の時代区分を1968年から95年と限定している。この設定はテレビというオールド・メディアの成熟期から、インターネットに象徴
Read more黒沢清の映画『勝手にしやがれ』シリーズの続編の続編に位置づけられる『蛇の道』(1998年)も相変わらず哀川翔が主役だ。シリーズと書いたが、すこしだけ設定が似ていて、哀川が主役であるということしか共通点はない。もっとも「し
Read more「市場のそばに貸自転車がある。君が眼をさましたら、二台借りて乗りに行こうじゃないか。ブーシフのまわりは、だいたい平地なんだ」 なぜか理由はわからなかったが、この提案は何となく彼女の心をひいた。 「すてきね!」と彼女は言っ
Read more自転車という言葉の魅力は、「自ら」という点にあるような気がする。別に日本語独自というわけでもないと思うのだが、「Bicycle」という単語には強調されていないことだが、映画の中である種の自由の表象として示されるときには、
Read more画面は上下に二分割、いやそれが二画面だから四分割、いや上下二分割と曖昧な一画面ということで三分割・・・。赤松正行の《消失するライド》という、自転車に乗る身体からの主観映像に基づく作品だ。画面は上下が反転した映像で、ひとつ
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