大井川流域を走る (3) 下流・河川敷ライド

大井川の上流中流と巡った後は順当に下流となる。ただ、当初の予定では下流域は当日の宿に向かうだけの消化試合と見做していた。何しろ大井川流域のサイクル・ツーリズム情報RIDE Oigawaでは下流をまったく取り上げていないからだ。ともあれ、雨は小降りとなり、再び自転車で走り出す。目指すは30kmほど先の御前崎手前の宿。その辺りへの鉄道はなく、バスは自転車お断りであった。

RIDE Oigawaの全コース

そこで島田市の市街地から大井川の東岸を南下する。堤防道路の一部は車道と並行して自転車道路が設けられている。一段と高い位置から川や河原を眺めながら安全に走ることができるわけだ。やがて蓬莱橋に到着。明治12年に架けられた世界最長の木造歩道橋。全長900mほどと長く、欄干が極めて低いので怖いくらいの開放感。通行料を支払って歩行者も自転車も通行できる。

蓬莱橋

蓬莱橋からは河川敷の自転車道に入る。堤防道路から見え隠れして気になっていたところ、これが平坦で延々と続く筆者好みの道だった。路面の状態が良く、緩やかなカーブと直線が繰り返される。ところどころにトイレや休憩施設もある。実はこれマラソンコース「リバティ」と呼ばれ、大井川河口から18kmに渡って整備されている。クルマ厳禁は当然としても、なぜかジョギングの人もいない。

マラソンコース「リバティ」

実質的に自転車専用道路であるリバティの素晴らしさに魅了され、予定していなかった河口まで一気に駆け抜ける。太平洋、駿河湾の雄大な海が広がる。朝は山間の吊橋を渡り、今は海岸の潮風に吹かれる感慨にひたりながら、ふと気になった。大井川流域のサイクリング情報としてこのコースを取り上げていないのは何故だろう。もしかするとRIDE Oigawa事業の後にリバティが整備されたのかもしれない。

大井川の河口付近

つまり、当初は予算があったものの、継続的な予算はなく放置されているのではないだろうか。例えば、RIDE OigawaのPDFは印刷物のスキャンで品質が低い。またコース情報はルートラボにリンクされており、今となっては見ることができない。そして旅行前に電話で問い合わせた大井川流域サイクルツーリズム協議会(島田市観光協会)は要領を得なかった。このように何かと不備が目立っている。

駅舎前のサイクル・ラック(左)

大井川は上流から下流までさまざまな魅力に溢れている。大井川鐵道での観光客は多く、トレイン・ツーリズムは盛り上がっている。しかし、サイクリストはリバティで一人見かけただけで、魅力がアピールされていないように思える。コース情報の再整備、電動アシスト自転車のレンタル、より簡便なサイクル・トレインやサイクル・バスの運行などに取り組んで欲しい。是非もう一度行きたい、のだから。

きかんしゃトーマス号
大井川鐵道トレイン・ツーリズムの象徴のひとつ

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