Our Third e-Bike, BESV JG1

電動アシスト自転車として2017年は街乗りの折り畳み小径車QiCycle、2018年はマウンテン・バイクのRidge Runnerを購入した。その後は新しい車種を試乗しても触手が動かなった。それは国内法規による足枷により、走り出しや上り坂以外は単に重たい自転車に過ぎないからだ。ところが、最近では軽量な電動アシスト自転車が現れている。そのひとつ、BESVのJG1試乗して快適だったことに驚いた。

JG1はバッテリーの容量を半分にすることで、軽量化を図っている。アルミのフレームと太めのタイヤであることを考えれば、重量15.8kg(Sサイズ)は悪くない。もちろん、カーボンのエアロロードには及ばないが、戦車のようなRidge Runnerに比べれば、まるで感覚が違う。平地の舗装道路なら、アシスト・オフでも快適に走れるし、特に20〜30km/hで気持ち良く巡航できるのが素晴らしい。

バッテリーの容量が半分では長距離は走れない。だが、実際に平地を中心に数十kmほど半日ライドしたところ、バッテリーは80%程度残っていた。この時は多少のアップダウンがあり、砂利道もあったので、丸一日のライドであってもバッテリーは保ちそうだ。長時間のヒルクラムなどヘビィな走行になるなら、1.45kgの予備バッテリーを携えれば良い。それでもRidge Runnerの重量21.3kgより遥かに軽い。

自転車としてはグラベル・ロードなので、悪路走破性は高い。ディスク・ブレーキも安心感がある。ボトル・ケージは一つだけが、フレームにはダボ穴が数個あり、キャリアの取り付けは簡単だ。バッテリーはダウンチューブ、モーターは後輪軸なので、荷物を含む重量バランスは考えどころ。前輪はスルーアクスルで6mmアーレンキーが必要。後輪はナット締めで、車輪を外すのに少々手間がかかる。

一方、電動アシストの操作系はいただけない。ディスプレイは表示される数値がチラツくし、情報量が少なく、晴天下では輝度不足で読み取りにくい。これがハンドル中央の一等地を占有している。また、切り替えボタンは下ハンドル向きで、上ハンドルを握っている時は操作がしにくい。さらにバッテリーを充電するには専用キーでロックを外す必要があり、コネクタの接続も癖があって苦労する。

また、Bluetoothで接続する専用アプリが用意されている。電動アシスト関連の情報表示からルート案内まで機能は充実している。ただ、既にGarminやStravaを使っている人も多いだろうから、それらとの連携を強化して欲しいところ。さらに、アプリはランドスケープ・モード(横置き表示)だけであり、スワイプとボタンを組み合わせた画面構成は一貫性がなく、古臭い印象を受けるのも残念。

実はJG1の電動アシストのモーターはBafang製で、それ以外のディスプレイやファームウェアなどはBESVのオリジナルとのこと。BESVの親会社(の親会社)はBenQだ。ITメーカー系列なのにユーザ・インターフェースが悪いとは何事!?…と思わざるを得ない。是非ともシンプルで使い勝手の良い操作性を実現して欲しい。それさえ良くなれば、完成度の高い電動アシスト自転車になるのだから。

【追記】当初はJG1の電動アシスト・ユニットがBafang製であると記していたが、BESVに問い合わせたところ、Bafangに調達しているのはモーターだけとの回答を得た。バッテリーやディスプレイなどはすべてBESVオリジナルであり、内部のファームウェアやアシスト・プログラムなどもオリジナルとのことだ。この説明に従って記述を修正した(2021.07.05)

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