第一条の三 法第二条第一項第十一号の二 の内閣府令で定める基準は、次に掲げるとおりとする。
一 人の力を補うために用いる原動機が次のいずれにも該当するものであること。
イ 電動機であること。
ロ 二十四キロメートル毎時未満の速度で自転車を走行させることとなる場合において、人の力に対する原動機を用いて人の力を補う力の比率が、(1)又は(2)に掲げる速度の区分に応じそれぞれ(1)又は(2)に定める数値以下であること。
(1) 十キロメートル毎時未満の速度 二
(2) 十キロメートル毎時以上二十四キロメートル毎時未満の速度 走行速度をキロメートル毎時で表した数値から十を減じて得た数値を七で除したものを二から減じた数値
ハ 二十四キロメートル毎時以上の速度で自転車を走行させることとなる場合において、原動機を用いて人の力を補う力が加わらないこと。
ニ イからハまでのいずれにも該当する原動機についてイからハまでのいずれかに該当しないものに改造することが容易でない構造であること。
二 原動機を用いて人の力を補う機能が円滑に働き、かつ、当該機能が働くことにより安全な運転の確保に支障が生じるおそれがないこと。
上記は、日本における電動アシスト自転車のアシスト率を定めた道路交通法施行規則第一条の三だ。なんともすっきりしない文章だが、法律の専門家であれば、一読して理解できるのだろうか? 私は一読どころか、数回読み直しても理解できなかったので、Grapherを使って試行錯誤しながら数式化してグラフ表示してみた。横軸は速度(km/h)であり、縦軸はアシスト率だ。
グラフを見れば単純に思えるが、これを実装するとなるとエンジニアリング的には難題らしい。単純な機能で済む諸外国のメーカーは、この法規が日本への参入障壁になっていると聞く。国内メーカーにとっても国内基準と海外基準の両方に注力するのは負担が大きく、無意味に違いない。事実、シマノは欧米で評価の高い電動アシスト関連製品を出しているが、日本向けの製品は一切提供していない。
複雑な法規制や国際的視点の欠如による弊害は、これまで何度も現れている。ケータイ電話やテレビがその典型であったように、このままでは電動アシスト自転車もガラパゴス化の憂き目にあうに違いない。メーカーの弱体化も問題だが、世界から取り残される我々ユーザもまた悲哀であり、悲哀であることも気づかない。電動アシスト自転車は日進月歩ながら、その関連法令は2008年以降改定されていない。
ガラパゴス化(ガラパゴスか、Galapagosization)とは日本で生まれたビジネス用語のひとつで、孤立した環境(日本市場)で「最適化」が著しく進行すると、エリア外との互換性を失い孤立して取り残されるだけでなく、外部(外国)から適応性(汎用性)と生存能力(低価格)の高い種(製品・技術)が導入されると最終的に淘汰される危険に陥るという、進化論におけるガラパゴス諸島の生態系になぞらえた警句である。ガラパゴス現象(Galápagos Syndrome)とも言う。(Wikipedia)
単純に24kmになれば電源offにすれば良いだけではないのですか、電源offで走っても電動車になるのですか?電源offの走行なら普通の自転車ですよね。法規制では電源offの走行について書かれてはいないのでは。
電動アシスト法規制は、狭い歩道を走ることおよび逆走を黙認するための無責任規制ですね。