夏は水冷式ライド・システムで

夏は暑い。とても暑い。それは当たり前とは言え、年々暑さが増して常規を逸している。国連のグレーテス事務総長が地球沸騰化( Global Boiling)を宣うほどだ。そう、もはや地球温暖化(Global Warming)ではない。そんな時代には自転車に乗ることも辛い。そこで、これまでの水冷式ライドを発展させて、水冷システムを背負ってライドすることにした。

システムはとても簡単。ハイドレーション・バッグハンド・ポンプを取り付けるだけ。筆者が使用したLEZYNEのチューブには直径10mmのノズルがピッタリ。そして安定して固定できるように特製ポンプ・ホルダーをショルダー・ストラップに取り付けている。このホルダーのデザインと3Dプリンティングは河合将也によるもの。感謝!

この水冷式ライド・システムの効果は絶大。頭に、胸に、背中に水を勢いよく吹きつける。その瞬間の水の冷たさに身体が覚醒する。そして濡れた皮膚や衣服に風があたり、水が蒸発して気化熱を奪うので涼しさが倍増する。その気持ち良さは筆舌し難い。しばらくして乾燥すれば、またポンプを握って水をかける。このようにして、いつでもどこでも水を浴びながら走り続けることができる。

すでに何度か実践しており、酷暑を極めた8月上旬の琵琶湖ライドでも活躍。このコースは10kmおきに給水ポイントを設けているので、今回の水冷式ライド・システムに最適。使用したリザーバー・タンク(水タンク)は2.0リットルで、ふんだんに水を浴びていた。最後はお約束の入水。その間常に水を浴びているので自宅と琵琶湖が水で繋がる心持ち。試用した同行者も絶賛。超男性にもオススメしたい。

琵琶湖入水

このアイディアと実装は素晴らしい夏ライドをもたらした。ただ、さらなる改良の余地はある。まずはチューブの取り回しを工夫し、ポンプの小型化を試したい。ノズルはシャワー型やミスト式が良いかもしれない。さらに体熱と日射熱で水が暖かくなるのを防ぎ、ハンドルから片手を離さずに済めば尚良し。ただし、モーターやペルチェ素子などの電動化は避け、シンプルな機構を保ちたいと考えている。

ヘルメット一体型システムのプロトタイプ

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