今回の番外編では、筆者の引っ越しに伴い始まった湘南台での自転車ライフについて紹介したい。新しい街に新しい自転車で、これからどのように自転車を楽しんでいくかを考えていきたい。またアメリカ・ロサンゼルスでのこの連載、「銀塩(輪)車」での実験は引き続き日本でもやっていく予定なので、来月以降はまた連載の本筋の内容に戻る。
引っ越し
さて、これまでの筆者のロサンゼルスでの留学期間は無事に終了し、日本の大学への復学に向けて先月末に帰国した。この連載の実験やLA自転車ライフを含めて、とても充実して楽しい時間を過ごせたが、今度はまた引っ越しをして湘南台駅周辺での一人暮らし生活が始まった。ここで、番外編⑥などにも登場した筆者の自転車たちを一緒に日本へ持ち帰るか、という決断に迫られたところ2台の自転車はLAに残すという判断に至った。
これの最大の理由としては帰国時の引越しの際にあまり多くの荷物を持ち帰る事ができなかったということもあるが、同時にロサンゼルスにはまだ筆者の家族が残り住み続けることから、またLAに遊びに来た際に乗る自転車があって欲しいという気持ちもあった。再度アメリカに遊びに来た際には、もちろん現地の自転車仲間とビーチ沿いのライドを楽しみたいので、自転車がないと困るのだ。
ということで、日本に帰った筆者は自転車がない一人暮らし生活をスタートさせたわけだったが、やはり日常的な生活の中で自転車の必要性を体感することとなった。筆者の住む地域には、スーパー等の便利なお店等がラッキーなことに多かったのだが、それらは程よく点在しているために徒歩だと相当の移動時間と体力を取られてしまった。
そもそも藤沢市の湘南台周辺は多くの人が車を持っていて、徒歩のみで移動する人は数少なかった。また筆者の新居は自転車ならば通学にバス等を使用する必要がなく(徒歩で通学するには遠過ぎる)、交通費の節約という意味でも自転車が欲しくなった。そこで筆者はネット等でひたすら自転車を探し、結果的に中古のロードバイクを購入した。
新しい自転車
さて、今回筆者が中古で購入した自転車は、ROCKBIKESによるENVYというモデルだった。筆者が購入したモデルが具体的に何年のモデルであったかは不明だが、同モデルに関する説明文をROCKBIKESホームページから以下に引用する。
クロモリタイムマシーン
ROCKBIKESホームページより引用
クロモリ特有の優しい乗り味は、アルミやカーボンが主流となった現在においても、特別な魅力を持っている。ENVYはクロモリパイプを現代風に再解釈し、美しい極細フレームのルックスながらも、モダンなテイストも併せ持つ新世代のクロモリバイクである。
極めてオーセンティックでありながら、懐古主義に終わらない。
進化形クロモリロード ROCKBIKES ENVY
文章からわかるように、ENVYは昔ながらのクロモリロードバイクを現代風にアレンジした自転車である。筆者のアメリカで購入したBianchiのBravaもクロモリロードだったが、やはりこの自転車の乗り心地がとても気に入ったので今回もENVYが目に留まり、試乗の末に購入をした。
筆者は自転車に関してはあまりスペック等の技術的な知識はないため、基本的に自転車のテイストは見た目となんとなくの乗り心地に由来している。筆者の購入したENVYはフレームが渋いカーキ色に目立たない濃いグレー色のロゴが印字されており、アクセントカラーとして黄色いシートが取り付けられている。やはりこの細いフレームとカラーリングが筆者は気に入っており、購入を決断する最大の要因となった。
今回購入した自転車は、前のオーナーがこだわりの強い自転車好きだったらしく多くのパーツが交換されていた。具体的にはシートやブルホーンとなったハンドルバーがおそらく前オーナーによって取り付けられており、バーテープ等も特徴的なクッション性のあるものとなっている。筆者はこれからこれらの前オーナーの意思を受け継ぎながら、少しずつ自分のこだわりポイントを追加していき、自分だけの自転車を作り上げていきたい。
今後の自転車ライフ
さて、まだ引越しから1ヶ月が経っておらずこの新しい自転車通学したのも数えるほどしかないために未だ筆者は湘南台及び藤沢での自転車ライフを開拓できていない。これからはこの自転車を乗りこなしながら、本連載の本筋の内容に関してもENVYで取り組んでいきたい。
因みに、この新しい自転車は購入して1週間経たずでチェーンが破損してしまい、乗れない状況となってしまった。これは何かもともとチェーンの状態が古いものだと思ったのだが、自転車屋に持っていくとリアディレイラーのハンガーが一体化しているフレームの箇所が軽く歪んでしまっていた事が発覚した。結果的に筆者は地元の信頼できる自転車屋に出会う事ができ、綺麗に修理をしてもらったのだがやはり中古自転車を買う際には注意が必要である。もし自転車に詳しくない場合には詳しい知人等に一緒に見に行ってもらうと安心だろう。
さて、また来月から銀塩(輪)車の実験にうつる。それまで、また。