つくば霞ヶ浦りんりんロード (2) 霞ヶ浦ライド

土浦での初日は冷たい冬の雨が降りしきった後、翌日は曇りから次第に晴れ間が広がるライド日和となる。まずはル・サイク土浦で、同行の知人は電動アシストのクロス・バイク、筆者はロード・バイクを借りる。そして自転車を押し歩いて駅ビルを抜けて東側に出れば、つくば霞ヶ浦りんりんロード。道路は広くないものの、路面に描かれた大きなブルーの矢印が心強い。

霞ヶ浦一周は時間的に難しいので、今回は時計回りに北側を廻る。霞ヶ浦に沿った道路は路面状態も良く極めて快適。右手は広大で穏やかな湖面が広がり、左手は蓮池や民家が連なる田園風景が続く。開放感にひたりながら、ひたすらにペダルを廻す。何やら催眠的な陶酔に陥り、休憩を忘れそうになる。ただ、自転車専用道路ではない区間もあり、ごく稀に自動車が通るのは要注意。

霞ヶ浦の湖岸北部の自転車道はストイックで、道沿いに休憩所やカフェなどが少ない。20kmほど走ったところにあるサイクル・スポットでランチのつもりが、この日は地産地消を謳うレストランが定休日。仕方がないのでさらに東に進み、霞ヶ浦大橋を渡って和食チェーン店に辿り着く。メニューは凡庸とは言え、外来者にはもの珍しかったりする。

食事後は金魚屋に立ち寄ったりしながら霞ヶ浦大橋を戻り、北西に進む。ここからライドクエストコースに移ったところで困惑する。路面の矢印がなくなり、進路が分からなくなったからだ。もっとも、それまでが懇切丁寧だったに過ぎないとも言える。Appleマップのナビゲーションは、想定コースか否か分からないものの、田園地帯を走り、雑木林を抜け、ライドそのものが楽しくなってくる。

やがて道は上り坂が多くなり、市街地に入る。交通量の多さに嫌気がさした頃に目的地とした農園に到着。早春のフレッシュな苺を山盛りいただく。疲労が回復すれば、出発地である土浦に向かって最後のライド。混雑気味の市街地ながら、緩やかな下りなので走り易い。途中でどら焼きを頬張るうちに、いつしか陽は傾き、夕闇が迫ってくる。

このように今回は時間的な制約のために変則的なコースとなった。結果的には湖畔だけでなく山野を抜けて市街地まで変化を楽しむことができた。部分的ながら霞ヶ浦コースは、ナショナル・サイクル・ルートに相応しい素晴らしい走行環境であると実感できた。さらにはヒルクライムを含む筑波山コースもある。ここには何度も訪れたくなる魅力が溢れている。

【追記】「つくば霞ヶ浦りんりんロード (3) 土浦レイクサイドバイクロア3」を公開しました。(2023.03.21)

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