交通規制情報の悪夢

遠方への自転車ツーリングでは、道路の規制情報を参考にルートを計画したい。道路は常に通行できるとは限らない。計画的な道路補修もあれば、大雨による土砂崩れなどで通行止めになることもあるからだ。特に人里離れた山や海岸では近くに迂回道路がなく、大きく引き返えさざるを得ない。そのような道こそ自転車で走りたいのに、災害に弱く、復旧も遅れがち。何年も放置されていることすらある。

全国的な道路の交通規制情報はJARTIC(日本道路情報センター)のWEBサイトで確認できる。都道府県を選ぶと地図が表示され、赤いバツ印は通行止め、黄色いマークは片側交互通行や車線減少などの規制だ。自転車では避けたい幹線道路の渋滞状況も分かる。地図は都道府県を越えてスクロールできるので、長距離ツーリングの検討にも使える。

もっともJARTICの情報は交通量の少ない地方道路や旧道には十分に対応できていないようだ。例えば以前に紹介した「IAMAS周辺ライド #9 藤橋 42km」のルートでは、山道に入って間もない旧道での土砂崩れによる通行止め区間が掲載されていない。一方で岐阜県が提供する道の情報では記載されており、今年の7月から規制されているとなっている。

この通行止めは国土交通省の道路情報提供システムにも掲載されている。しかし、こちらは上流にある2ヶ所の通行止めが記載されていない。一方で、その2ヶ所はJARTICでは掲載されている。3ヶ所すべてが記載されているのは県の情報だが、これも完璧ではない。長らく通行止めになっている区間が掲載されていないからだ。これは他の情報でも記載されていない。

それでは地図アプリはどうだろうか? 全国の自転車ルート検索ができるAppleマップでは通行止め区間を通っている。自転車に非対応なので歩行者ルートを検索したGoogleマップでも通行止め区間を通っている。いずれも通行止め区間を避けている箇所もあるものの、これは最短距離を検索した結果に過ぎないように思われる。渋滞情報と同じように規制情報も反映して欲しい。

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Appleマップ(左)Goggleマップ(右)

こうなると何を信じて良いか分からないし、複数の情報を見比べるのも滅入ってしまう。更に情報の更新速度も気になる。道路が崩落して、せめて翌日には掲載されているのだろうか。異常気象で豪雨が頻発し被害が甚大化している昨今だ。正確かつ迅速な情報提供をお願いしたい。最後に通行止めの掲載状況をまとめておく。枠で囲んだコメントは筆者が追加している。

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