AirTagを自転車に隠せ

AppleのAirTagは「見つける天才」。鞄や財布につけておけば、見当たらなくなった時にiPhoneやApple Watchで探し出せる。自転車は大きいから見失うことはないとは言え、それでも筆者は自転車にAirTagを付けている。巨大駐輪場で置き場所が分からなくなるかもしれないし、心無い人が鍵を破壊して持ち逃げるかもしれないからだ。そこでここではAirTagを自転車への取り付け方を見て行こう。

キーリング/ループ

鞄などにはキーリングやループでAirTagを取り付けることが多い。簡単に付け直せるし、ファッション・アイテムにもなる。しかし駐輪場に置いて離れることが多い自転車では、AirTagは目立たないように隠して、外せないようにするのが良いだろう。心ない人がAirTagを持ち去るかもしれないし、その筋の人ならAirTagを外して自転車を盗むからだ。よってループなどで露出する取り付けは避けたい。

自転車本体

自転車にはフレームやフォークなど空洞がいくらでもある。しかし簡単には内部にアクセスできないし、金属フレームなら電波を通さずAirTagが機能しないので、利用できないことが多い。ただし、自転車によっては格納できる箇所があるかもしれない。Bromptonはフロント・キャリア・ブロックに、JG1はバッテリー扉の内側にAirTagを納めることができた。いずれも樹脂製で電波を遮断することはない。

自転車バッグ

サドル・バッグやハンドルバー・バッグなどを自転車に取り付けているなら、その中にAirTagを入れるのが手軽だ。工具などを入れるツール・ボトルでも良い。バッグの底やポケットに無造作にAirTagを投げ入れておけば十分だ。布や皮革は電波を通すので問題ない。もっともバッグは簡単に取り外せるので、バック自体が盗まれるかもしれない。ならば本領発揮、AirTagで盗まれたバッグを探し出そう。

貼付用ケース

AirTagをカバーで覆って底面の接着剤で貼り付けるケースがある。サドルの裏やフレームの下なら目立たないし、シンプルな取り付けになりそうだ。しかし取り付け面が平坦でなければ、すぐに取れてしまう。円筒パイプやエアロ・フレームなど自転車は曲面で構成されることが多く、直径4cm弱の円が収まる平面がない。適した箇所が見つかったのはHalfbikeとXYZ Cargo Trikeだけだった。

サドル・レール用ケース

世界で最もポピュラーな探し物タグだから、AirTagには汎用品だけでなくニッチなアクセサリーも増えている。自転車用にもサドル下の2本のレールに取り付けるケースがある。喜び勇んで購入したものの、所有するサドルのいずれにも溝の角度が合わず、固定できない。Bontrager、Canyon、Brompton、Selle Italiaなどすべてダメ。アイディアは良いので、汎用的な取り付け機構が望まれる。

ドリンク・ホルダー用ケース

さらにニッチ、あるいは明察麗しいのがドリンク・ホルダー用のケース。ホルダーとフレームに挟み込むようにネジで取り付ける。その間隔は統一されているので、ダボ穴さえあればどの自転車でも利用できるだろう。ホルダーがフレームから離れ気味になり、ケースが目えるものの、ドリンク・ボトルを差し込めば気にならない。いずれドリンク・ホルダー自体がAirTag用のスロットを備えるかもしれない。

リフレクター型ケース

リフレクター型ケースはAirTagを取り付けるだけでなく、安全のための赤色の反射パネルを備えた一石二鳥アクセサリー。法令もあって誰もがリフレクターを付けているし、一般的なリフレクターと同程度の大きさなので違和感もない。購入した製品は再利用可能な結束バンドで取り付けるのでシンプルに収まる。より安全性を高めるためにも、LED式のリア・ライトにAirTagを格納して欲しい。

AirTagは忘却の彼方へ

目立たないようにAirTagを自転車に取り付ければ、AirTagの存在は忘れて良い。そして何らかの理由で自転車を探すことになれば、しっかりと活躍してくれるはずだ。もちろん、1年後にはバッテリーを交換しなければならないし、本格的な窃盗者ならAirTagが発する電波を探るだろう。つまり、完璧ではないけれども、いざとなれば頼れる(かもしれない)自転車必携グッズがAirTagだ。

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