自転車に乗って選挙に行こう

次の日曜日、2021年10月31日は衆議院議員総選挙だ。満18歳以上の日本国民は、万難を排して投票に出かけて欲しい。当日に所用があれば期日前投票や不在者投票なども利用できる。今回の投票は3種類あり、そのうち比例代表選挙では政党に投票する。そこで各政党の選挙公約や政策マニフェストから、自転車についての記述を抜き出して掲載しよう。投票の参考になれば幸いだ。

自由民主党

令和3年政策パンフレットには自転車への言及はない。令和3年政権公約に自転車について一文がある。

自転車利活用等の取組みを持続的かつ計画的に推進します。

自由民主党 令和3年政権公約

なお、いずれのPDFもテキストのコピーが不可に設定されている。自由民主党と国民民主党を除いて他の政党のPDFはテキストのコピーが可能であった。

立憲民主党

政権政策2021には自転車への言及はない。政策集2021に自転車に関連する記載が一箇所ある。

交通政策では、「交通政策基本法」に基づき、徒歩、自転車、自動車、鉄道車両、船舶、航空機その他の交通手段が、それぞれの特性に応じて適切に役割を分担し、有機的かつ効率的に連携する中で、国民が自由に選択し円滑に安全に利用できる環境を目指します。

立憲民主党 政策集2021

公明党

2021衆院選マニフェスト重点政策に自転車に関する一文がある。

小型の電気自動車(EV)を購入する際の補助金を大幅に拡充し、さらなる購入負担の軽減を図るとともに、電動アシスト自転車や電動車いすの普及促進を強力に進めます。

公明党 2021衆院選マニフェスト重点政策

2021衆院選マニフェスト政策集には自転車についての記載が複数ある。先に紹介した電動アシスト自転車関連の記載を除くと以下の通り。

感染収束後を見据えた全国各地での観光消費機会の拡大に向け、三密を避けつつ日本の本質を深く体験・体感するアドベンチャーツーリズムなど新たな体験型観光コンテンツの造成や、歴史や伝統文化体験、農業体験、サイクルツーリズム(自転車を活用した観光)等の体験型・交流型の観光を推進します。また、伝統芸能・演劇・スポーツ等、夜間も含めて楽しめ、外国語でも参観可能なエンターテインメントの充実を図ります。

歩行者等が安心して通行できる生活道路や通学路等の交通安全対策を進めるため、ガードレールやポールの設置、路側帯や交差点のカラー舗装等の道路整備、安全な自転車通行空間の整備、踏切対策の推進、無電柱化等による総合的な交通安全対策を推進します。また、ビッグデータの活用等によって、潜在的な危険箇所や安全対策が必要な箇所を特定・抽出し、効果的な対策を講じます。

環境に優しく、交通混雑の緩和や健康増進等を促進する乗り物である「自転車」の安全で快適な活用を推進するため、自転車活用推進計画に基づく、自転車通行スペースや駐輪場(バイク含む)の整備・拡充、交通安全対策の推進や自転車保険加入の促進、サイクルスポーツの普及による健康増進、サイクルツーリズム(自転車を活用した観光)の推進等の取り組みを進めます。

公明党 2021衆院選マニフェスト政策集

日本共産党

2021総選挙パンフには自転車に関する一文がある。

公共交通機関と組み合わせた自転車利用など自転車利用環境を整えます。

日本共産党 2021総選挙パンフ

また、分野別政策のうち交通運輸には以下の記載がある。

自転車専用道路の設置を推進し、環境にやさしい自転車の活用を推進します

 温室効果ガス削減に向け、自転車の活用を推進することは重要です。自転車活用を推進するうえで自転車専用道路の整備が欠かせません。

 自動車優先の道路整備を改め、歩道の整備とともに、自転車専用道路の整備を推進する必要があります。(別項「自転車交通の安全を確保し、気候危機打開にも役立つ自転車の活用を推進する」参照)

自転車交通の安全を確保、気候危機打開にも役立つ自転車の活用を推進

 自転車は、最も身近な交通手段であり、自動車への依存度を低減させることで、交通混雑を緩和し、国民の健康増進の効果も期待できます。二酸化炭素等の温室効果ガスを発生せず環境にも優しい乗り物であることから、気候危機の打開にも寄与するものです。さらにコロナ禍のもとで、通勤・通学時の「密」を避けるために、自転車通勤・通学にも関心が高まっています。

 自転車の活用を推進するために、「自転車活用推進法」が2016年、議員立法によって成立しました。同法に基づく「自転車活用推進計画」は、2020年度を目途に、地方自治体による「自転車活用推進計画」の作成、自転車通勤の促進、自転車乗車中の交通事故死者数の低減等の目標を定めています。その実績は、自転車活用推進計画を策定した地方自治体が89自治体(2019年度末)、自転車乗用中死者減少割合が2017年度比で9.6%などとなっています。

 政府は、第1次自転車活用推進計画の実績を踏まえ、2021年5月、「第2次自転車活用推進計画」を閣議決定しました。同計画は、2025年度の目標として、地方自治体による自転車活用推進計画の策定を400市町村、企業等の通勤目的の自転車分担率を18.2%、自転車常用中死者数減少割合を道路交通事故死者数全体の割合以上に減少させるとしています。

 自転車の安全をめぐる状況は、自転車対自動車交通事故を含む自転車関連交通事故件数はこの10年間で半減しています。一方、自転車対歩行者事故件数は、横ばいで推移しています。自転車と歩行者との衝突事故をいかに減少させるかが課題となっています。

 自転車の安全を確保するためには、歩道、車道と分離された自転車通行空間を整備することが重要です。しかし、実態は進んでいるとはいえません。政府は、歩道と分離された自転車通行空間を整備していますが、2020年度末で、全国で2,930km(2020年3月31日)となっています。その内訳は、自転車専用道路80km、自転車道160km、自転車専用通行帯540kmと、歩道、車道と明確に分離した自転車通行空間は、全体の27%に過ぎず、73%は車道に矢羽根型路面表示等を記しただけの車道混在となっています。これでは、自動車との接触を恐れて歩道を通行する自転車があとを絶たず、自転車と歩行者との事故を減らすことも期待できません。自転車通行帯上に駐車した車両を、自転車がよける際の危険性も指摘されています。

 自転車通勤の導入は、事業者にとっては経費節減、イメージアップ等の、従業員にとっては、心身の健康増進等のメリットがあります。さらに、コロナ禍にあっては、通勤時に鉄道やバスなどの「密」を避けられることから、感染予防にもなります。政府は「自転車通勤推進企業宣言プロジェクト」に取り組んでいますが、宣言企業は地方自治体やNPOを含め44、優良企業は2であり(2021年7月13日)、進んでいるとはいえません。企業が自転車通勤導入に消極的になる原因の一つに、事故時の企業の使用者責任や労災認定等が不明確となっていることがあります。企業は、事故対応をはじめ導入に必要な制度設計を整え、政府は、その推進のために積極的に企業に働きかけることが求められます。

―――歩道、車道と分離された自転車通行空間を抜本的に整備し、自転車対歩行者事故を減らします。

―――無料の駐輪場を整備します。

―――自転車を安全に利用するために、学校における交通安全教育をすすめます。

―――自転車通勤の普及を促進するために、企業の責任範囲の明確化など環境整備を進めます。

―――通勤・通学、日常生活、観光などあらゆる機会に自転車の活用を推進し、交通における自動車への依存度を減らしていきます。

日本共産党 交通運輸の政策

また、分野別政策の交通安全対策には以下の自転車に関する一文がある。なお、他にも用語として自転車が用いられている箇所があるが、政策ではないので割愛した。

――自動車優先から歩行者・自転車優先にした道路交通政策に転換します。

日本共産党 交通安全対策の政策

日本維新の会

政策提言 維新八策2021には自転車への言及はない。

国民民主党

政策パンフレットでは自転車を検索できなかった。PDFやWEBサイトがテキスト検索可能になっていない。

れいわ新選組

マニフェストでは自転車に言及していない。

社会民主党

2021年 衆議院総選挙公約には自転車への言及はない。基本政策2021年 重点政策でも自転車に言及していない。

NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で

衆議院選挙 公約および基本政策では自転車に言及していない。

たったひとつの冴えたやりかた

以上のように各政党の選挙公約やマニフェストから自転車関連の政策を抜き出した。自転車への言及が皆無もしくは僅かでしかない政党が多いことが分かる。それなりに自転車の政策を掲げる政党は、その実効性が問われるだろう。いずれにしても、政党レベルでは自転車の議論が進んでいないことが伺える。新型コロナウイルスで世界的に自転車が注目される昨今だけに残念としか言いようがない。

しかし、だからこそ投票に行くべきだろう。自転車以外の論点もある。誰に、どの政党に投票すべきが分からなければ「意思決定 Free(Decision Free)」なる素晴らしいアプリがある。使い方は簡単。候補者数または政党数に数値を合わせてから円盤を回すだけ。投票所でスマートフォンを操作しても咎められることはない。筆者は毎回このアプリを使って投票している。是非ともお試しあれ。

2019年の参議院議員選挙での投票
(他の人が写らなければ投票を撮影して公開可能と確認済み)

【追記】投票日当日に自転車に乗って選挙に行ったので、その様子を紹介する。投票所でスマートフォンを使って自身の投票の様子を撮影して公開することは、数年前に投票所のスタッフに尋ねて、他の人が写らないように配慮すれば構わないと確認している。今回も意思決定用と撮影用のスマートフォン2台を持ち込み、投票記載台で使用している。(2021.10.31)

自転車に乗って選挙に行った
意思決定 Freeを使って投票

【追記】最高裁判所裁判官の国民審査投票にはYes|No Freeが便利であった。裁判官ごとに画面をタップして「No」が表示されれば「✖️」印を付ける。「Yes」が表示されると何も記入しない。「Yes」を見ると思わず「◯」を書きそうになるので要注意。(2021.10.31)

Yes|No Freeを使って投票

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