2023年7月1日 ついに30年間改正されなかった道路交通法が改正された。
以前の記事でも何度か取り上げてきたので詳細については割愛させていただくが、大きくは3つのアップデートが行われた。
- 電動キックボードは「特定小型原動機付自転車」という新たな車両区分に追加
- 電動キックボードの最高速度が15km/時から20km/時へ変更
- 運転免許の登録が不要となり、代わりに16歳以上の利用のみに制限
- 時速6キロ以下であれば歩道の走行も可能
- ヘルメット着用は努力義務へ
さて、実際に改正された7月1日に筆者はLUUPのシェア電動スクーターへ乗ってみた。
外観
まず基本的な外観は依然と変わりなく、これまで通りのシェアスクーターである。見た目のアップデートは一切されておらず、これまで使われてきたスクーターそのまま。
走行感
いざライドをスタートしてみると、これまでは15km/hで止まっていた速度計が20km/hまで跳ね上がったのだ。体感速度として15km/hは普通速度の自転車に追い越されるほどのスピード感で疾走感もすくない。それに比べて20km/hとは通常の自転車を追い抜くことが出来、疾走感も強く感じることが出来るスピードである。自転車を立ちこぎして平地を進むときに得られるスピード感に似ているかもしれない。
ソフトウェアのみのアップデートで体験が更新されるIoTデバイスらしさに久しぶり感激してしまった。逆にハッカーツールを使えば最高速度の上限を取り外すこともできるのではないかとも感じた。
今回の改正により年齢制限の壁がなくなったが、まだ制服を着た高校生がLUUPを乗っている事をまだ観測できていない。平日早めに仕事を切り上げて街へ観測に行こうと思う。
規制緩和へ日本が向かうなかで、フランス・パリではシェアサイクルの事故多発に伴い住民投票を行った。結果としては反対多数であったため廃止へ着々と準備を進めているとのことだ。
[Tokyo web] 電動キックボードのレンタル、パリ市長が廃止表明 異例の展開につながった住民投票の結果とは
[JETRO] フランス政府が電動キックボード規制強化を発表
運転免許証を取得するには単純計算でおおよそ57~60時間必要となる。その期間を省いて20km/hの速度が出せる鉄の塊を動かせることは、万が一何かあった場合に罰金や違反では済まされない可能性もある。LUUPの安全性への取り組み方に注目していきたい。