つくば霞ヶ浦りんりんロード (3) 土浦レイクサイドバイクロア3

2023年3月18日〜19日に開催された土浦レイクサイドバイクロア3(以下、バイクロア)に初めて参加した。「じてんしゃの運動会・文化祭とキャンプ」と謳うこの野外イベントは何やら楽しげな雰囲気で一杯。シクロクロスのレースを中心に周辺ライドなどのイベントがあり、飲食や自転車関連のブースも数多く賑やかな様子。会場はJR土浦駅から自転車で10分ほどの霞ヶ浦総合公園

前日に土浦入りして星野リゾートBEB5土浦に投宿。イチゴ自転車が出迎えるなど相変わらず狂っている(褒め言葉)。一方、客室はシンプルで、今回利用したダブル・ルームは畳敷や木製の仕切り棚など落ち着いた設え。そして広域レンタサイクルで予約していたロード・バイクをル・サイクで借りる。広域レンタサイクルは何日間か連続して利用できるのが有り難い。

夜半から降り出した雨は翌朝も降り続く。かくしてバイクロア初日は大降りではないものの、会場は薄らと水没。それでも自転車も衣服も泥だらけになりながら懸命に駆け抜けるレースは異様な迫力がある。ただ、来場者は少なく出展ブースも準備中が多い。中止されたイベントもある。歩くだけでも苦労するので、早々にレンタカーで大洗に移動。あんこう鍋自転車施設情報通信設備などを視察する。

翌日は雲ひとつない快晴。ただし会場には雨水が残り、トラックは泥の轍だらけ。そこでパワー増強すべく電動アシスト自転車で初心者向けレースに臨む。初めてのシクロクロスは勝手の分からないまま激戦場に放り込まれた気分。入り組んだ木立ちや木製の激坂などは駆け抜けるどころか、押し歩いても泥に足を取られる。電動アシストは逆効果で、高トルク回転のせいで後輪が派手に空転し横滑りする。

普段のポタリングやツーリングとは正反対に、無酸素運動に近い強度の高い運動を常に強いられる。心臓は踊り、酸素をもとめて肺が喘ぐ。何度か転倒しながらも、泥沼なので痛くないのが唯一の救い。小休憩やリタイヤの念は、飛び交う声援にかき消される。こうしてボロボロ状態で制限時間となり、野太い終了宣言が天使の囁きに聞こえたほど。結果は3周。後で話を聞いた経験者コースの人は6周だった。

ガチなレースだけでなく、犬と一緒に走るレースや野菜をカーゴ・バイクで運ぶレースもある。タンデム自転車の試走もあれば、方々で自転車談義が繰り広げられる。子供向けのコースやボルダリングなどもあり、たまたま遊びに来た人たちもお祭り気分で楽しんでいる。一方で霞ヶ浦の湖畔ではバイクロアとは関係なくサイクリングや釣りに興じる人も多い。誰もが思い思いに過ごす早春晴天の一日。

やがて日が傾くにつれて、どこからともなく魑魅魍魎たちが集まり始める。自転車界の百鬼夜行、コスプレ自転車レースだ。ウマ娘、艦娘、のび太、チェンソーマン、骸骨、イカ、恐竜、うまい棒…ハチャメチャながらメチャ速い。途中で菓子まきもあって歓声と混沌に拍車をかける。車種不問なので知人は三角自転車ストライダで出場。16インチの小径車ながら、意外と頑張って3周走破。

少し気掛かりであったのは何台もの自転車が走行することで芝生や木の根を痛めること。土の地面もタイヤで掘り返され、凸凹の轍になっている。もちろん公園管理者承諾の上での開催であり、始終スタッフの方が手押し一輪車で土砂を運んで補修している。とは言え、これは人の集中の結果に他ならず、さらに酷い自動車などの問題にも繋がる。そんな環境負荷をもバイクロアで考えさせられた。

【追記】「つくば霞ヶ浦りんりんロード (4) 旧筑波鉄道ライド」を公開しました。(2023.03.24)

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