ストランドビースト自転車

テオヤンセンをご存知だろうか。

彫刻家であり人工生命体「ストランドビースト」を制作している作家である。

筆者は2017年に三重県で行われた「三重県立美術館 開館35周年記念Ⅱ テオ・ヤンセン展 人工生命体、上陸!」へ実際に足を運んだ際に大きく感銘を受けた。もともとストランドビーストは知っていたのだが、その過程で使われていた道具やプロトタイプなども丁寧に展示されていた。

また家系図のように広がるストランドビーストの図解についても、生命的であり魅力的な一面である。

その人工生命体ストランドビーストは「繁殖」を行うと言われている。通常の生物のような繁殖ではなく、ストランドビーストの構造をオープンソースコードとして公開し、世界中で人々が独自に制作することでストランドビーストの仲間が増殖するという仕組みだ。

そんな繁殖したストランドビーストが自転車の駆動と組み合わされ元気に歩いているプロジェクトがあったので紹介できればと思う。

本家のストランドビーストは基本的に風力などを用いながら歩くのだが、こちらのバージョンでは自転車を漕ぐ力で足が前へ進むようになっている。

今回紹介した映像以外にも日本では札幌芸術 森のクラフト工房でもストランドビーストの子供が生まれている。

乗り心地が気になるところではあるが、回転運動が足の前進運動へ変換される様子や動きの見た目は生物的で見る者を魅了する。

自転車のボディを取り外し、ペダルの機構のみを活かし、ハンドルで左右の前進後進を制御するストランドビーストも存在するようだ。

テオヤンセンの展示が今年日本で行われるか情報を見つけることができなかったが、低予算でミニチュアを制作する記事を見つけたので、気になる方は試作してみてはいかがだろうか。

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