XYZ Cargo Trike キッチンバイク化計画

XYZ Cargoの自転車はフレームをアルミ製角パイプのボルトオンで構成しているモジュラー自転車だ。どこでも入手できる素材と誰でも出来る接合法を採用しているので、利用者はレゴの様に部材を組み合わせ、自転車の機能を簡単に拡張する事が可能だ。自転車とレゴどちらも幼少の頃から親しんで来た筆者は、この自転車に心を掴まれてしまった。筆者は最近キッチンカーの代替になり得るキッチン自転車に関心を寄せている。そこでレゴのようにXYZ Carg Trikeのカーゴ部分の部材を組み替えることで移動型カフェとして使用可能なキッチンバイクにする機能拡張を試みた。

今回のXYZ Cargo Trikeのキッチンバイク化の試みは試作段階ではあるが、ドリンク類や氷菓などの提供を想定し、XYZ Cargoのモジュール性を活かして カーゴ部分の部材を縦に延長して天板を取り付け盛り付け等の簡単な作業をすることができるキッチン機能獲得を目指した。

XYZ Cargo Trikeにメインで使用されている角パイプは一辺が25mmのアルミ角パイプである。日本でもこの規格の角パイプはホームセンター等で手軽に入手することができる。カット加工もホームセンターのカットサービスにカット依頼することで簡単に求めている寸法の部材を入手することが出来た。

穴開け加工の様子

XYZ Cargo Trikeの改造作業の中で特に注意を払った作業はボルトを通す為の穴開け加工である。開けた穴とボルトの隙間は剛性に大きく関わるため、最小限に抑えなくてはいけない。

天板の高さは地面から約90cm

天板の位置はキッチンとして使用する上で利便性に大きく関わるだけでなく、位置によってはステアリングへの干渉問題にも繋がるので、注意しなくてはならない。屋外環境下での利用を前提にしているため、天板の高さは靴の高さ分を考慮し一般的なキッチンカウンターより数センチ高く設定。天板下には貯水タンクやクーラーボックス等を設置するスペースを設けた。

パラソルを備えるけることで日差しを遮る他、塵やホコリ等の落下防止など衛生面の配慮も出来る。小雨の日にパラソルを設置した状態で私有地を走行したが、多少の雨なら防ぐことができることを確認できた。

Before
After (IAMAS OPEN HOUSEで展示)

OPENHOUSEで毎年行われているクリティカル・サイクリング早朝盛夏ライドに合わせて制作をしたが、ライドは昨今のコロナウイルスの情勢により中止になってしまった。今回は展示という形でキッチンバイクのお披露目をしたが、やはり自転車は見るものではなく、乗るものだと心底感じた。状況が落ち付いたら、独自イベントで乗車体験及び食品提供をしたいと考えている。来たる日に向けて改造は続くのである。

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