Practical Cycling 3:ブランド=烙印

ロードバイクを手に入れてから、ずっと悶々としていることがある。フロントフォークにURL(2007年ごろの時代性なのか?)が入っていることに気づき、ブランドのロゴやパターンがフレーム全体にわたり配置されていることに違和感を持ち続けている。仮に塗装を施しても凹凸までは消せないため、手始めにサンドペーパーをかけてはみたものの想像以上に時間がかかり途方に暮れる。

辛うじて消し去ることができたシートステーのURL

ということで今回は実践と称して、引き算(施されたデザインの排除)を試みてみる。ロードバイクは半ば諦めつつも昨年購入した電動バイクのフレームにも、決して望んでいないロゴタイプが悠然と配置されていることは見逃せない。が、幸いにも薄いアルミ素材で貼り付けられているため接着剤を剥がすことは容易だった。

アルミ製ロゴタイプを少しづつ取り外している様子
最後の3文字:EEL(うなぎ?)を残した状態

そもそもブランドの語源を紐解けば、barandr(古ノルド語)、Brennan(ドイツ語)など、所有者を示すために家畜に焼印を押した古代の習慣と言われている。ロードバイクの成り立ちから想像して、スピードを競うレース=協賛スポンサーのロゴという図式は理解できるが、その慣習や価値観もそろそろ多様化してきている。サイクリストのウェブメディアを覗いてみると、2010年ごろより、メーカによってロゴタイプの見直しやカラーリングによる変化が見られていることがわかる。

声を荒げず、ブランドの呪縛(烙印)から解き放たれた静寂を味わいたいものだ。

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