バイクパッキングのための積載の実践、信州の夏の一例

厄介な世情ではあるがバイクパッキングに出かけることになったので、そのための積載を煮詰めている。やろうとしているのは、多少の未舗装路探索も含む夏の信州キャンプツーリングだ。まだ納得のいかない部分もあるが、概ね悪くない形にまとまってきたので紹介しておきたい。基本的な考え方については以前の対談記事を参照してほしい。

車体

自転車は1980年くらいのMiyata Le Mans Sportif。クロモリに強い柳サイクルでエンド幅を126mmから130mmに拡張、クリアランス向上のためチェインステイを少し潰し、フォークはスレッドレス化とトリプルダボ追加の加工を施してもらってある。700Cのホイールにフロント42mmリア38mmのグラベルタイヤを履かせ、リム打ちパンク等に強いチューブレス(レディ)仕様で運用。自分の身体に対してはやや大きい車体だが、ゆったりした乗り味が気に入っている。変速はダウンチューブシフターの1×9でリングは40T、スプロケットは11-32だから荷物はコンパクトにしないと登りがきつい。

ハンドルバーバッグ

容量面での今回のメインは友達にもらったナイロン製の古いハンドルバーバッグだ。自転車のフロントラックに載せるタイプで、中身は雨具上下、防水シュラフカバー、最低限の着替え、頭部のみの蚊帳、救急・ケア用品、充電関係、食料、予備の水といったところ。これらをデイパックに入れて丸ごと放り込み、環境によってはそれを取り出して背負う方式でいく。デイパックはトレラン対応のものなので、左右のショルダーストラップにフォーク脇のホルダー(後述)からボトルを移動させることができる。

このハンドルバーバッグは左右のサイドポケットの他に後部にも容量350cc程度のサブポケット×2があって便利だ。バーへはそのまま固定すると「上ハン」をまともに握れなくなるので、オフセットさせる部品を新たに工作した。材料はダイソーで110円で売っていた、連結させて使うやたら軽いマット。

フォーク脇のクイックホルダー

トリプルダボを有するフロントフォークの脇には、友達が考案したクイックホルダーを作成、装着。500cc程度の水を左右に配置、止まって飲むスタイルを想定。電解質はタブレットで補給。このホルダーは一つ60グラム程度と軽量で荷物の脱着が迅速に行えるのが魅力。友達は一年以上トラブルなく使えているようなので自分も試してみることにした。

トライアングルバッグなど

運動性能をなるべく損なわないために最大活用したい前三角には、モンベルの旧型トライアングルバッグを配置。シートチューブ側が空いているのは、サドル下の空間が狭いせいで少しの担ぎでもトップチューブ下に肩を入れなければならないから。今は担ぎパッドをつけているが、輪行袋を細長い袋に入れて代わりに巻き付けたらよいのでは、と考えている(ぴったりの袋を入手できていない)。

トライアングルバッグはこの自転車に合わせて改造したもので、ストラップを上辺に追加して垂れを防ぎ、他の二辺は逆にストラップを撤去、外周にナイロンベルトを縫い付けて、結束バンドで車体に固定している(ダウンチューブのダボも利用しているがここでは詳述しない)。中身はツール一式とポンプ、クッカーと火器、消毒用と燃料を兼ねたバイオエタノール、ロック。シフターとの干渉を最小化する詰め方が存在する。

ダウンチューブのダボにはWolftoothのB-Radストラップを使って予備チューブを二本くくってある。トップチューブバッグは小物の格納と股間の保護を兼ねる狙いで設置(バーを高めにセットしているとステム周りが無視できない脅威になる)。

シートバッグ

サドル後ろにはRALブランドのシートバッグ(の旧型)を取り付けた。中身はモノポールシェルターとペグ、エアマット。重さを考えるとペグはトライアングルバッグに入れた方がベターかもしれないが、ひとまず同カテゴリーの品を分散させないことを優先した。シェルターのポールは積まず、太めの木の枝を現地調達する。これまでのところ悲惨な状況に陥っていないが、あまりおすすめできるものではない。立ち木や自転車を使った張り方も練習しておくのが望ましいだろう。

その他のこと

自転車への積載は以上で、ヘッドの立った車体と好相性なフロント多めの配分になっている。他には人間がスマホや財布やカメラ、マスクや手拭いなどを持つ。服装はTシャツ短パンに爪先の保護されるスポーツサンダル、手袋、ヘルメットといったところ。肌の露出部には日焼け止めと虫除けを使う。それなりにシンプルな旅装のつもりだが、書き出してみると長いリストになるものだ。今回はとにかくこんな感じでやってみる。何かの参考になれば嬉しい。

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