mocopi、自転車に乗る

ソニーの簡易モーション・キャプチャmocopiを身体に取り付けて、自転車に乗ろう。カラフルな6つのセンサーをスマートフォンに接続し、手首、足首、頭、腰に取り付ければ、すぐに身体の動きをデジタル化してくれる。従来のセンサー方式の製品に比べると遥かに手軽だし、価格も安い。またカメラ方式では第三者視点のカメラが必要になるので、移動する状況に適さない。

もちろんアバターとしてダンスをしたり、仮想世界を彷徨ったりしたいわけではない。mocopiを身体に取り付けて自転車に乗ることで、ペダリングや乗車姿勢などをリアルタイムに解析し、インタラクティブな仕掛けに発展させたいわけだ。そこでまずは試しに自転車に乗って8の字を描くように走ってみた。スマートフォンは自転車のバッグに入れている。

mocopiを身体に取り付けて自転車に乗り、数メートル四方で8の字を描くように走行。
前半はコンスタントにペダルを漕ぎ、後半は時折ペダルを漕いでいる。

モーション・キャプチャした結果は、明らかに不自然な動きになっている。全体にぎくしゃくして、ペダリングはすり足のように見える。身体が空中に浮かび上り、地面に潜り込み、突如として元に戻る。これは人が地面に立っている前提で動きを推定しているからだろう。想定されていない自転車に乗る動作は奇怪な動きになるわけだ。さらに両足と腰のセンサーを自転車に取り付けるとホラーじみてくる。

足首のセンサーをペダルに、腰のセンサーをサドルに付け替えて走行し、最後に元に戻している。
センサーを取り付けた自転車のペダルとサドル

このような推定はスマートフォンのアプリで行われている。独自の処理を行うためにアプリから送信されるデータは補正済みの骨格情報でしかない。このデータは解析されているものの、アプリと同じ身体が現れるだけだ。そうでなくてセンサーの生データを取得したい。これは現時点では未公開のMobile SDKで可能になるだろうか。早期の公開を期待して待ちたい。

mocopiアプリからのUDPデータの受信

【追記】本稿公開と前後してMobile SDKは法人向け商用ライセンスとして提供されるようになった。詳細は問い合わせている。(2023.05.19)

【追記】Mobile SDKについて問い合わせたところ、モーション・センサーの生データを取得できるようにはなっていないとの回答であった。(2023.06.29)

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