昨今盛り上がりをみせているNFT(非代替性トークン)アート。
筆者も先日NFT作品を公開してみた。つくづく売れない。
NFT出品はNFTの勉強を兼ねてということもあり、自転車との交わりについても調べてみたので簡単ではあるが記事としてまとめたらと思う。
COLNAGOによるNFTアート
イタリアの自転車メーカー、COLNAGO(コルナゴ)は自転車業界で初めてNFT作品のオークションを昨年行った。C64というフレームをベースにした唯一無二のデザインが施された自転車の映像作品である。
NFTマーケットプレースOpenSeaでも実際にオークションに出品され、最終的には3.2イーサリアム(¥1,131,416)にて落札されている。末恐ろしい価格である。
Cycl:R
一見お洒落にデザインされたCGのNFTアートに見えるが、8000台限定と台数に限りがあるNFTプロジェクト、Cycl:R。このプロジェクトが成功した際にはサイクリングゲームを開発するということらしい。
主催のRomain Pomarelleさん、Thomas Pomarelleさんは自転車乗りでありながら、デザイナーということもあり、自転車のデザインが洗練されている印象を受ける。購入したNFT作品は最終的にゲーム内でユーザーは利用することができ、なおかつ最終的にはリアルな自転車を送り届けるとのことである。
NFT作品の購入にとどまらず、その先のアクションがあることは購買意欲を掻き立てる。
販売は1台150ADA(¥32000)と高価すぎず安価すぎず、手が出せる範囲ではある。
マイニング自転車 TOBA
イギリスの自転車メーカー、50Cycles より昨年発表されたTOBAは自転車をこぐことでマイニング(仮想通貨の取引承認に必要となる複雑な計算作業に協力して報酬を受ける事)することが可能である。TOBAがマイニングできる仮想通貨はLoyalCoinと呼ばれている。ただし1600km走ることで稼ぐことができる金額は$30程度と、非常に割に合わない。
またTOBA一台はおおよそ$2000ほどで売り出されるということから、単純計算で107000km(地球二周半程度)走らないと元を取れない。非常に非常に割に合わない。
車でのマイニングはこれまでも耳にしたことがあったが、自転車での事例は今回初めて知ることができた。NFTを売り出すにもコレクションするにも仮想通貨が多く必要である。令和における自転車操業とは、このTOBAにピッタリの言葉かもしれない。