新年新型グループ・ライド 2021

新年新型グループ・ライドのZoom画面

2021年の正月を迎えた。自転車家にとっての新年参賀のための移動手段は、言うまでもなく自転車である。しかし今の世の中は年が改まったからと言って関係なく、新型コロナウイルス感染症の影響が続いている。

そのような中で、季節や気候へ対応して自分の身体との調整を絶えずつづける自転車乗り、自転車家は、元日から出かける。祝賀の雰囲気は、たとえ寒くても防寒をして、年の改まった新鮮な空気に触れようと、自転車で出かけるムードをかもしだしている。

そこで今回は新型グループ・ライドの形式にのっとって元日ライドを行った、そのレポートを記す。


今回実施した新型グループ・ライドは、2021年1月1日(金・祝)   午後1時〜午後3時ごろまでを予定として行われた。このライドへの参加者は筆者を含めて4名である。筆者以外は新型グループ・ライドに初めての参加であった。

参加者のうち自転車に乗って外には出かけずに、配信される画面や位置情報を用いて状況をとりまとめる司会進行役を1名(20代・男性)が担当した。今回の配信にはZoomを用い、位置情報共有にはGoogleマップを用いた。

参加者からの映像が入りはじめると、司会は現場からの音声情報を頼りにGoogleマップに目を移していた。また、配信されている画面を見ながらGoogleマップのストリートビューを適宜使用して、同じような視野なのかどうかをZoomと比較して答え合わせしていた、という。

司会者が初めて新型グループ・ライドを経験して気づいた点としては、「Googleマップによる位置共有にはタイムラグが発生したことが課題」であると述べている。また「ライド中に自転車に乗っている参加者から目的地までの距離を聞かれたが、それにすぐに対応できればよかった」と振り返っている。

初めての司会を進行していった段取りについては、事前に過去の新型グループ・ライドのレポート記事を案内して見ておいてもらったため、おおよその段取りは理解できており、それほど戸惑うことはなかったという。


実際に自転車でライドを行った参加者のうち、1名は京都府京都市で、2名は兵庫県淡路市をライドした。

京都からの参加者(40代・男性)は、実施日が元日だったこともあり実家から家族の自転車(ママチャリ)を借り、MINOURA(ミノウラ) スマートフォンホルダー [iH-220-S]を自転車に取り付けて、スマホカメラからZoom配信を行った。なお、京都参加者の実家は、京都市内のとある寺である。元日はそこまで忙しくなく、2日ぐらいから色々あるのだそうだ。寺を出発して周辺の下京区界隈をポタリングしながら配信を実施した。

後日京都からの参加についてのインタビューを行い、新型グループ・ライドについての意見を聞いたところ、次のような答えがあった。「(ライドの)現場側からするとZoomだけでは互いの位置関係がわからないため、互いの地図情報が詳しく見れるような方法があるとより共有感が増すのではないか。」「地図を見るギャラリーがいることによって、自転車を乗ってない人が、乗ってる人を操作するようなことができれば、自転車に乗っていない人でも乗っていない人なりの楽しみ方ができるのではないか。」

元日の人の気配がない京都中央市場や、閑散としたビジネスビルが立ち並ぶ京都リサーチパークなどを通り、最終的に梅小路公園を目指して自転車を走らせていった。


筆者(40代・男性)と同行者(小学生・女性)は、グループ・ライドの開始時間に先立って兵庫県明石市の明石港から、自転車とともに旅客船「ジェノバライン」に乗って淡路島の岩屋港に着き、そこから南に向かってグループ・ライドの開始時間までに走り始めていた。なお、同行者は筆者の子である。乗車した自転車はブロンプトンと24インチクロスバイクである。12時ごろには「道の駅 東浦」に到着し、そこでサーモスに入れて持ってきた熱湯をカップヌードルに注いで、強風の吹く中でからだを温めつつ昼食補給を行ってから、グループ・ライドの配信を開始した。

この船に乗るときに二人は乗船所にて
電動アシスト付き自転車に乗る”旅の僧侶”と出会い
その道中道連れとなったのであるが
これはこれでまた別の機会に文章にするかもしれない

今度は来た道を戻るかたちで、淡路島の北部東側海岸を走行したが、総じて走りやすい道が多く小学生でも不安を感じることなく走行できた。

この時、同じくMINOURA(ミノウラ) スマートフォンホルダー [iH-220-S]を使用してスマホからの風景を撮影していたのだが、カメラの向きが縦方向になったまま横置きに据え付けたため、画面が90度回転した状態での配信となってしまったのが反省点である。司会からの指摘があれば気づくことができたかもしれない。

同行者の小学生女子に参加したときのことを聞くと、「配信がどのように行われるのかや視聴する人や企画の詳細が分かっていなかった」点を不満点として挙げた。配信の様子がわかっていれば出演する本人自身としても、よりよい配信にする立ち回りができた、という提言があった。これは著者が新型グループ・ライドの建て付けを事前にインストールするのが不十分だったところが主な原因である。世代に対する決めつけはよくないが、やはりYoutubeやライブ配信が身近な存在である世代の、貴重な意見として取り入れるべきで、次にグループ・ライドを行うときはライド・バディとしてだけではなく、今回よりも企画にコミットしてもらうことも考えたい。

当日は天気も良く、風は強いものの風向きは追い風となっていて、元旦ライドとしては非常に快適に走ることができた。岩屋港に到着したのは明石行のジェノバラインの船「まりん・あわじ」の出発10分前、急いで自転車を船に乗せたが、さすがアワイチに来る自転車乗りの対応慣れた係員は、手際よく自転車ラックに自転車を固定してくれたので、無事に乗り込むことができた。

ここでちょうど時間となったため、新年の新型グループ・ライドとしては散会となり、あとは自由解散という形になった。船に乗ると洋上で電波は切れるだろうと思っていたが、通信状況は良好のままでジェノバライン船上から配信を続けることができた。

京都はと言えば、梅小路の京都鉄道博物館の近くに展示されているゼロ系新幹線の前へ到着するとともにエンディングとなり、明石海峡大橋と新幹線の姿を残しつつ、2021年最初の新型グループ・ライドは閉幕した。

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