自転車建築(28)Light on Earth #2

前回の記事では、これまでの検討の中でも特に魅力的な空間を撮影することができた。自転車建築のスマホ版体験キットも改良を重ね、一定のクオリティでアウトプットが可能になってきている。

検討過程で発見した設計上の特徴は以下である。

二部屋構造:「光を受け止める箱」としての空間設計
異なる色光:周囲の光源の位置と空間に入射する光の種類を振り分け、光の構成を意識した設計

この二点を踏まえ、《Light on Earth》の新作に取りかかることにした。

新作では、キットの同時複数使用を構想している。従来は装置を1台のみ使用していたが、今回は小型化した利点を活かし、ハンドル部分に左右1台ずつ、荷台側面に左右1台ずつ、後方に1台の合計5台を取り付けて撮影を行う計画である。複数の視点から光を捉えることで、これまでにない映像体験を目指す。

本作で大切にしているのは、都市の光が「神殿」のような神聖さへと変換される点にある。喧騒と乱雑に満ちた都市の光が、建築的な秩序を与えられることで、祈りや瞑想を誘発する静謐な空間を生み出す。その変容を体験として提示する。

上から見た図

撮影した映像は、展示の際に撮影時と同じ位置関係でモニターに配置し、同時に再生することを想定している。それぞれの映像が捉えていた異なる視点や方向を、空間内に再現するような構成である。鑑賞者は複数の光景が交差する場に身を置き、都市の光がどのように建築的秩序のもとで組み替えられるのかを体感できる。

本作のコンセプトをもとに、新しい空間モデルを制作し、どのような空間の形状がありうるか検討を行った。

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