以前にスパイダーバックなどのライド用バックパックを紹介した。これらは100g前後と軽量で小さく畳めるものの、容量や荷重は心もとない。そこで、通勤や買物などの日常的なライドには、ある程度しっかりしたバックパックが必要になる。数年前はTUMI 26172などの薄型のビジネス・バックが気に入っていたが、自転車用のバックパックを購入して驚いた。羽根のように軽く感じたからだ。
Rapha Backpack
その羽根のようなバックパックが、Rapha Backpack。実測重量は1.02kgで、数字以上に軽く感じる。15”のMacBook Proに最適化されており、背面とポケットだけでなく、底部に格納するレイン・カバーもまたクッションの役目を果たす。シューズが入るように斜めに広がったり、ウェスト・ベルトが収納できたりとアイディア満載。ほぼ同型ながら素材や機構を数回改定しており、改善に余念がない。
Rapha Rucksack
Backpackより一回り大きいのがRapha Rucksack。同じような外観で実測重量は1.26kgと少し重くなった程度だが、容量は1.5倍以上にもなる。1〜2泊の輪行旅行では着替えや洗面道具を入れるので、このリュックサックの出番となる。実際にもかなりの荷物を詰め込めるので、重量増大に要注意。それでも前傾姿勢でライドすれば、背負うことが快適にすら感じる絶妙のバランス感だ。
Rapha Small Reflective Travel Backpack
BackpackとRucksackの完成度の高さに満足していたが、昨年秋に登場したTravel Backpackシリーズに再度驚かされた。Small Reflectiveの実測重量は0.81kgと軽量化が進み、もはや羽根よりも軽い。荷室には15”も入るが、クッションはiPadが想定されているのが今風。上部や側面にあるポケットも秀逸。ただ、胸や腰のストラップがないので、トラベルとの名に反して旅行よりは日常向けだろう。
ところで、以前のTUMI 26172を改めて計測してみると、なんと1.03kgとRapha Backpackとほぼ同じ重量であった。だが、今背負ってみてもTUMIよりRaphaが軽く感じられる。TUMIは堅牢な防弾素材ゆえに堅苦しいのに対して、Raphaは柔らかな素材で身体に寄り添うようなフィット感があるからだろうか。ライドに最適化されたバックパックは、街歩きでも軽やかに使える。
なお、一回り小さなSmall Backpackや、SmallではないTravel Backpackもあり、用途によって容量を目安に選べば良いだろ。個人的な好みとしては、BriefcaseやShoulder Bag、Tote Bagなどの斜めがけ系はライドには適さなかった。また、Musetteは日常用途には小さ過ぎで、Race Bagは大き過ぎるのでライドに携行するものではない。Raphaバッグ・コンプリートじみているが、それなりの鞄好きではある。