「寛容は精神の大いなる賜物。それは、自転車でバランスをとるのと同じように、脳の努力を必要とします。」とは、ヘレン・ケラーの言葉だ。 ヘレン・ケラーは一歳八ヶ月のときに患った病気のために盲聾となり、六歳から始まった家庭教師
Read more[車輪の言葉、車輪の数] 2分の1
真夏のサイクリング中、ロードのほど近くを流れる川に頭まで浸かって、汗を流して体温を下げ、生きかえったような心地でまたペダルを回し始めることがある。近年の夏は大変暑いので、川に浸かりに行くためにサイクリングに出かけるような
Read moreトーマス・スティーブンスの自転車世界一周冒険譚
自転車乗りなら自転車で世界一周を一度は夢見るかもしれない。だが実際には困難極まりない。時間、費用、体力、気力、いずれも途方もないからだ。そんな偉業を世界で初めて成し遂げたのが、イギリスのトーマス・スティーブンス(Thom
Read more[車輪の言葉、車輪の数] “21” について
2020年5月21日、薄曇りの天気の下、京都市南区東九条南石田町にある「竹田工務店」の前にやってきた。 この日の目的は、ある調査を行うために、実際の作業が行われている現場に行き、作業状態の確認を行うことである。その調査の
Read more技適未取得機器を用いた実験等の特例制度
近年はサイクル・コンピュータ、電動シフト、電動アシストなど自転車の電気化・電子化が著しい。これらがワイヤレス通信を行うのであれば、法的には安全基準などの技術的要件が認証された技適マーク付きの機器を用いる必要がある。技適マ
Read more自転車に「乗る」ためのレッスン 第16回 『ボローニャ紀行』に書いてなかったこと
前回、2004年にNHKが制作した番組「井上ひさしのボローニャ日記」について書いた。そして今回、映像からすこし離れて、この番組の滞在をもとにした、井上ひさし『ボローニャ紀行』(文藝春秋社、2008年)から、自転車デモの行
Read more自転車と放蕩娘 (12) 子どもの頃に見た世界 よつばと!じてんしゃ
自宅勤務が続くと、いつも以上に五感が四季の変化を求めるようだ。湿度を含んだ風に乗って運ばれてくる麦の香りや、蛙の鳴き始める時間を知ったのも、大垣へ来て5年目で初めての経験だ。そんな折にふと思い出したのが、あずまきよひこの
Read more[Cyclist’s Cycles 自転車家12ヶ月] 5月(後編)
自転車漫画「のりりん」の第1話では、自動車が趣味である主人公が、自転車に乗っている人が嫌いである理由を告白している。その理由のいくつかをセリフから抜き出すと 「スポーツだか移動手段だかはっきりしない」 「非日常を無理やり
Read more[Cyclist’s Cycles 自転車家12ヶ月] 5月(前編)
5月 自然と共にロードバイクで走る人を自転車家と名付けて、一年を通じた道路上での自転車家の姿書き綴ってきた。その一年間をペダリングに例えるならば、今日はクランクの上死点だ。 自転車を漕いでいるときにペダルに乗った足が一
Read more[Cyclist’s Cycles 自転車家12ヶ月] 4月
2020年4月19日 フィールドノート 前日の夜に降った雨は朝方には降り止んでいた。路面はまだ乾いていないので、空気はひんやりとしているが体感気温は低くはない。クロモリフレームのロードバイクを部屋から出し、出発前に空気圧
Read moreシマノの電動アシストSTEPSの実験 (6) SC-E8000稼働編
【注意】本稿では電動アシスト自転車のサイクル・コンピュータを取り替えている。改造やハックと呼ぶにはおこがましいが、予期せぬ故障を引き起こし、メーカの保証を受けられない可能性がある。また、公道での走行はできないし、無人の私
Read more[Cyclist’s Cycles 自転車家12ヶ月] 3月
3月 彼岸にあたる3月は冬から春に季節が移り変わる。自転車家の「彼岸」とは、ごくごく素朴なことでしかない。自転車に乗るか、乗らないか、だ。 実は、自転車家になるには特別難しい段取りなどはない。春の陽気に誘われて自転車に乗
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