梅雨の合間の土曜日、仲間と江の島へ出かけた。複数の川筋を辿るアップダウンの少ないルートで、昼頃から数時間のサイクリングだ。あまり写真も撮らなかったので、明治期の「迅速測図」上にルートを描画し、つい最近の体験を百数十年前の
Read more仕事場への行き帰り、自転車で転がっていく恍惚
この春、リモートをやめて通勤することになった。経路には大きな駅への自転車区間が含まれる。二年ぶりに走り出してみたら、一瞬で多幸感に満たされた。四月の河川敷をお気に入りの自転車でクルーズなんて快いに決まっているけれど、実際
Read more雪の日、いつもと違ういつもの道を走る
1月7日、東京にもまとまった雪が降った。雪が降ったら自転車に乗らずにはいられない。いつもよく走っている生活圏の未舗装路が、いつもとは大きく違う表情を見せてくれる日。東京のまちの雪は長く持たないから、そして沢山の人が隅々ま
Read more初冬の週末、富士の裾野へバイクパッキングに
富士の裾野へキャンプツーリングに行ってきた。社会情勢の影響もあり師走にずれ込んだ「きゃんつー集い」である(今年は公開告知なし)。自分はアドベンチャー要素を見込んだルートでちょっとしたバイクパッキングのつもり。メカトラブル
Read more暗渠を辿りピーター・シスの迷宮と夢へ
練馬区美術館の「ピーター・シスの闇と夢」展に、自転車で暗渠をたどって行ってきた。Google Mapsで怪しい緑道を見つけたところから思いついたルートは、図らずもシスの世界に入ってゆくのにぴったりのものだった。その断片を
Read more里の奥、半島の背をなぞり海を見つける
先日、久々に良いなと思えるサイクリングをした。親戚の暮らす町が付け根にある半島を、その背骨に沿って海まで。 日々の暮らしのすぐ裏手にあり、だが端まで辿ってみる人は少ないルートだ。常緑広葉樹の多い地方で、まだ秋も深まる前と
Read moreバイクパッキングのための積載の実践、信州の夏の一例
厄介な世情ではあるがバイクパッキングに出かけることになったので、そのための積載を煮詰めている。やろうとしているのは、多少の未舗装路探索も含む夏の信州キャンプツーリングだ。まだ納得のいかない部分もあるが、概ね悪くない形にま
Read more情報科学芸術大学院大学 紀要 第12巻「新型コロナウイルスと自転車」
情報科学芸術大学院大学(IAMAS)の紀要、その2020年度版にあたる第12巻が先日刊行された。その特集は「COVID-19以後のメディア表現研究」と題して、全世界を一変させた新型コロナウイルス感染症に対するIAMASで
Read more自転車キャンプツーリング装備はこう考える:これから始める人のためのガイド(後編)
自転車キャンプツーリング装備の構築はどんな風に考えたらよいか。これをテーマに、未経験者に役立ててもらうべくスタートした対談の後編をお送りする。前回は「キャンツーは人それぞれ」「セットアップを形だけ真似るのはよくない」と確
Read more自転車キャンプツーリング装備はこう考える:これから始める人のためのガイド(前編)
サイクリングの道中での外寝は素晴らしいものだ。前回もバイクパッキング=冒険的な自転車旅のことを書いたが、今回(と次回)は自転車キャンプツーリング未経験者に参考にして頂くべく、その装備の組み立て方を論じる。本稿には対談形式
Read more落葉松に落葉松の風―晩秋の信州をゆく週末バイクパッキング
土曜の未明から信州へ出かけた。最低気温が0度を下回る高原に集まりキャンプをする約束をしていて、そこへ行くのに通ってみたい道があった。季節やエリアも含め、自分にとっていくぶん冒険性を伴うルート。文明から離れる方向性を帯びた
Read more道中で目覚めるための装置としての自転車
出かけた先で眠るのが好きだ。もっと正確には、目覚めることが好きだ。絡み合い継ぎ足され続いてきた意識と思考の綱を、眠りによって断ち切り再スタートする。世界が新鮮さを取り戻し、感覚のチャンネルがいっせいに開かれる。あたかもそ
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