以下の記事にも書いていたが、昨年ザンビアで滞在制作をしていたことをきっかけにジンバブエとのプロジェクトを進めていた。
ようやく情報をリリースすることができる。企画名は「AT THE SAME TIME, WE CELEBRATE」である。東京では神輿を搭載したチャリである「MIKOSHI RIDER」が先導する祭りの隊列が走る。同日同時刻にジンバブエのブラワヨでも祭りが開催され、アーティスト Yolanda Ngwenya による作品が街を巡る。東京の祭りと、ブラワヨの祭りは通信し、映像や音声が共有される。

特設サイトを作った。
https://shotashimura.com/celebrate
《AT THE SAME TIME, WE CELEBRATE》は、通信技術を介して、日本とジンバブエの二都市で同時に祭りを起こすメディア・パフォーマンスです。同じ日の同じ時刻、二つの街でそれぞれの作品が巡行する。日本では、神輿を載せた自転車を先頭に、隊列が街を巡る《MIKOSHI RIDER》。ジンバブエ・ブラワヨでは、アーティスト Yolanda Ngwenya による作品が街を渡る。地理的にも文化的にも遠く隔たった二つの巡行は、映像と音声を通して互いに中継され、リアルタイムに接続される。日本が夕暮れを迎えるとき、ブラワヨは朝を迎える——沈む太陽と昇る太陽が交差し、離れた二つの「いま」が一つの祝祭として立ち上がる。
本作は、舞台上で物語を上演する演劇ではない。参加者は役を演じるのではなく、それぞれの土地に生きる者として、ただ同じ行為を分かち合う。衛星中継やソーシャルメディアは、世界中の出来事を同じフレームに収め、誰もが同時に消費できるようにした。出来事は複製され、拡散され、どこからでもアクセスできる均質なイメージへと変わっていく。本作はその回路をあえて細らせ、たった一本の回線で、たった二つの街だけを結ぶ。その時その場に居合わせた者にしか共有されない時間をつくる。インターネットがこれほど発達してもなお、私たちは互いの暮らしを十分に知らない。遠く離れた誰かと同じ時間に同じことをするとき、私たちは初めて、その人が生きる世界を想像しはじめる。
日本側の本作は、自転車に乗って街を巡る参加型のパフォーマンスです。参加者は神輿を載せた自転車とともに隊列を組み、ソラマチひろば(東京スカイツリー前)を出発して付近を約90分かけて巡行します。同じ時刻に、ジンバブエ・ブラワヨでも巡行が行われ、道中の停車地で映像と音声を通じて12,000Km離れたブラワヨと交信します。
日程は以下の2日間、合計4公演のみ。安全上の都合で、1回あたり最大6名までとなる。
2026年10月17日(土)・24日(土)|各日 15:00- / 17:30- 開始(JST)
もしかしたら秒でチケットが売り切れるかもしれない(だったら嬉しい)ので、気になる人は要チェック!
https://artsticker.app/events/144575
思い返してみるとこの企画の最初の出発点は、グループライドによる細やかな連帯の可能性の提起だった。
沢山の迷走があった末に「神輿をチャリにつけて走りたい!」という願いから前作で祭りにつながり、今作でジンバブエにもつながる。
作品としては、批評性とか、そういうものは一切ない。身体性がどうとか、そういうことを議論する取り組みでもない。俺はこれを見たい!俺はこれをやってみたい!という欲望に突き動かされながら生き、孤独の中でアイデアを醸成し、感極まると作品とか企画とか色々な形で世の中に放たれる。
日々ジンバブエサイドとMTGをする。情報通信が発達した今、国境を越えて時差を厭わず遠い場所と繋がれることは当たり前のことなのかもしれない。コロナ禍以降の社会では特にそうだが、場所という概念が人生から消失している人も多いだろう。
しかし場所と場所が接続した時、透けてくるのは、相手への、あるいは相手がいる場所への想像力だ。ジンバブエのブラワヨという街がどういう街か僕もよく知らない。どんな人が住んでいて、どんなレストランが人気で、何時に日が暮れるのかとか。今はまだ分からない。だからこそ、接続先に未知が広がっているその状態に、目眩がするくらいの世界の広さを感じる。
同日同時刻に遠いアフリカ大陸と繋がる。どうやら知らない誰かもそこでお祭りをしているようだ。どんな気持ちになるのか、まだリハーサルをしていないから僕も知らないが、気になる人はぜひ当日お越しください!