自転車病

自転車病にかかった。今年2026年の初め頃から手が痛むのだ。とりわけ左の前腕の筋肉、なかでも肘の近くに痛みがある。差し込むような鋭い痛みが走ることもあれば、重く鈍い痛みが続くこともある。ひどい時には眠れない程だ。また、左手も右手も掌から指先にかけて痺れが生じる。これは痛みではないが、細かな指先の作業が難しくなる。すぐに原因が分からず、しばらく戸惑った。

だが、ふと気づいた。数年前から、長時間自転車に乗ると指先が痺れていたのだ。ロードバイクなどでは前傾姿勢で腕に体重の3分の1ほどをかける。だから手に負担がかかるのだろう。また前輪の振動がハンドルを介して手に伝わることも影響しているはずだ。ただ、この痺れは頻繁ではなく、しばらく休ませると治っていた。一方で前腕の筋肉の痛みは、これまでになかったことだ。

ともあれ、数日経っても痛みが治らない。そこで近所の、手の疾患を得意とする整形外科を受診した。ここでは筋肉の痛みはテニス肘(上腕骨外側上顆炎)、指の痺れは手根管症候群だろうと言われる。治療方針としては、湿布で痛みを抑え、服薬して経過を見ることになった。注射などのハードな治療は様子見になる。この時に処方された薬は以下の通り。

  • ツムラよく苡仁湯エキス顆粒(漢方薬)
  • ツムラ桂枝茯苓丸加よく苡仁エキス顆粒(漢方薬)
  • メチコバール錠(メコバラミン、ビタミンB12製剤)
  • ロキソニンテープ(ロキソプロフェンNa、湿布)

湿布と服薬でも、しばらく痛みは続いた。それでも、少しずつは軽快している気がしないでもなかった。しかし、自転車に乗ると痛みが強まる。左手で重いものを持ったり、強い力をかけたりしても痛みが増す。日常の動作ですら痛みを呼び起こす。そのようなわけで、厳冬期の楽しいサイクリングを控えざるを得ない。頬を打つ冷たい風すら懐かしく心焦がれてしまう。

それでも2月の耐寒早朝ライドや、3月のクリティカル・サイクリング展での早朝早春ライドには、にこやかに参加していた。ただ、まだまだ痛みは強かった。そこで手に体重がかからないように姿勢を起こし、左手をハンドルに軽く添える程度にして、何とか乗り切った。それでも不自然な姿勢になるのか、訝しがられたこともあった。展覧会の自転車作品を存分に乗れなかったことが心残り。

春になっても痛みは続いた。転居したので近隣を調べたところ、上肢疾患の治療で有名な整形外科があることがわかった。これ幸いと診察を相談した。ところが、4ヵ月先でないと予約が取れないという。随分の人気があるのは名医だからなのだろう。しかし流石にそれまでは待てない。そこで他の医療機関を紹介してもらう。同病院で修行された開業医とのこと。

新たにかかった医院でも、同じような診断であった。湿布と投薬で経過観察することになる。自転車に乗るのを控えるなど、駆け引きをしながら、回復を待つように言われる。つまり、抜本的な治療方法はないのだろう。焦っても仕方がないと言われているようだ。この医院で処方されたのは次の通り。以前に処方されていた漢方薬がないのが少し寂しい。

  • セレコキシブ錠100mg(痛みや炎症をやわらげる薬)
  • ロキソニンテープ(ロキソプロフェンNa、湿布)

4ヵ月ほど安静にしていたところ、徐々に以前のような痛みは少なくなった。寒さの影響があり、春になって和らいだのかもしれない。そこで5月からは少しずつ自転車に乗っている。それでも、かつてのような長距離ライドは控えざるを得ない。無理ができないのは確かだ。力がかかると痛みが蘇ったりするからだ。残念ながら、すぐに完治はしないのだろう。この痛みと付き合っていくしかない。ヤダ!(苦笑)

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