首都圏(東京、神奈川、埼玉、千葉)でよく見かける風景──
・いたるところにLUUPのポートがある
・自転車専用レーンが増えている(ような気がする)
・自転車かバイクか一見わからない乗り物が走っている
・あまりヘルメットかぶってない(ロードバイク乗り以外)
・ハイテクな駐輪場を見かける
・自転車の前後に子どもを乗せたお母さんが涼しい顔で坂道をぐいぐい登っていく
──などなど
これらの自転車にまつわる風景は都会ならではのものなのか。
この連載「Urban Pedals」では、街で見かけた風景を元に首都圏独自のサイクルライフを探る。

こんな都心の神社の隣にもLUUPのポートはある



ちなみに連載名「Urban Pedals」は、バンド名をつけるような気持ちで名付けた。
AIに「仮にThe Urban Pedalsというバンドがあったらどんな音楽性か」と問うたところ、「ジャンルとしては、インディーロック、シティポップ、またはエレクトロニカなど、都会のエネルギーや洗練された感覚を表現する音楽が考えられる」との答え。
そんなイメージを目指して、この連載も重々しくならず楽しんでいただければと思う。
ところで首都圏にはどれくらいの自転車があるのか?
自転車産業振興協会(自振協)の調査結果「2021年度 ⾃転⾞保有並びに使⽤実態に関する調査報告書」(これが現在の最新版)によると、2021年の⾃転⾞保有台数が多い都道府県は、東京都(約769万台)、⼤阪府(約559万台)、埼⽟県(約402万台)となっている。
人口を考えれば台数が多いのは当然とも言えるが、東京、埼玉に神奈川(約376万台)、千葉(約296万台)を加えると首都圏には約1843万台の自転車があることになる(全国約5679万台の約32%を占める)。ちなみにこの調査、「点検・整備の間隔」や「シェアサイクルの認知」などほかにも興味深い調査結果があるのでぜひ一読を(自転車使用用途の一番はダントツで「買い物」!)。
見えていなかった自転車販売の実態
話は少々逸れるが、実はつい最近まで、国内の自転車販売の実態は正確に把握されていなかったという。
日経XTECHの記事によると、従来自振協が実施していた販売動向調査は、中小規模の店舗のみを対象としており、大手小売事業者やホームセンターなどは含まれていなかったため、市場全体を反映していなかったとのこと。そこで2024年、経済産業省と自振協を中心に、POSデータを活用した新たな統計の仕組みが構築され、同年9月に初めて新しい統計が公開された。
さて、この統計でも明らかになったのが「電動アシスト自転車」の存在感である。販売金額ベースでスポーツ車のざっくり2倍ほどの規模。
次回、「街の装甲車〜疾走する『子乗せ電動アシスト自転車』(仮)」をお届けする予定だ。