Cycling Edge 40: 岡山南部

2月半ばに岡山の南部に出かけた。寒さの厳しい時期ながら、青ヶ島八丈島よりも遥かに暖かく、春の日差しを思わせるほど明るい雰囲気だった。南の島が寒かったのは寒波ゆえながら、それを抜きにしても瀬戸内海は温暖で穏やかな印象がある。訪ねたのは倉敷、下津井、水島、吉備路、和気と盛りだくさんなので、簡単な説明とタイムラプス動画を載せておく。そこにエッジ(境界)があるだろうか。

倉敷・美観地区

倉敷と言えば観光名所の美観地区。滞在していた宿から近いこともあって自転車で往復する。早朝だったので観光客もまばらで走りやすい。白壁の武家屋敷やレトロモダンな建物が並ぶ有名な川沿いの一帯から、昭和感漂うアーケード街や古くからの町屋が続く通りなどへもすぐに迷い込むことができる。ほとんどの店舗が営業前で、素通りせざるを得なかったのは残念。

下津井・風の道

美観地区の後は自転車をクルマに積んで海辺まで南下。お目当ては下津井電鉄の廃線跡サイクリング・コース「風の道」。意外だったのは、廃線跡の自転車道には多いアスファルト舗装が少ないこと。しかし、住宅地の路地裏や山間のグラベルとして楽しめる。終着地の駅跡にはかつての車両が数多く保管されている。この地域の衰退の原因となった瀬戸大橋一部が廃墟化しつつある鷲羽山も見える。

水島・コンビナート地帯

倉敷サイクリングの3コースのうち、真備児島は走ったので、残る玉島に向かう。その途中で気が変わった。日本有数の水島コンビナートの景観に衝撃を受けたからだ。休日だったので交通量は少なく人気もない。道路はあちこちで行き止まりや立ち入り禁止になる。公園では工場関係者であろう家族連れが歓声を挙げている。それがヘビーメタルでケミカルな工場群を際立たせていた。

吉備路の自転車道

以前にも走った吉備路自転車道。その時は途中でルートを外れて海に向かったので、今回はまともに走ろうとした。具体的には総社駅と岡山駅の往復で約50kmになる。前回は走らなかった備中国分寺以西の田舎道の路面が悪かったり、敬遠していた岡山の市街地が走り易かったり、吉備路の多面性を知ることができた。一方で前回迷った箇所は今回も迷ったことが可笑しい。

和気・片鉄ロマン街道

最後は10年以上前にも走った片鉄ロマン街道。ここも廃線跡で、何ヶ所か古い駅舎が残っている。前回は輪行だったので山間の津山駅から海辺の日生駅まで、緩やかな下り坂を気楽に走った。今回はクルマなので元に戻らなければならない。往路と復路で感じることが違うとは言え、片道ならより遠くへ行ける。一体いつになれば自転車で走った先にクルマが迎えに来てくれるのだろうか。

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