前回に続き、ソーラークッカーを用いて調理を試みる。
前回は角度調整の失敗により期待した温度が得られなかったため、今回は太陽の入射角度を慎重に調整した。また、より短時間で調理できる具材を吟味し、オムレツを作ることにした。
まず、機器と付属のシリコントレーを30分ほど予熱する。具材のトマト、ピーマン、玉ねぎをみじん切りにする。クッカーが温まったら、卵と具材を撹拌し、トレーに流し入れる。
この時点で51度だったが、30分後には72度まで上昇。
ガラス管は真空構造のおかげか触れても熱くないが、トレーは相当に熱い。オムレツは焦げ目こそつかなかったものの、ふっくらと膨らんで完成。コンソメと塩コショウで味を調えた。
ガラス管内では分子レベルの衝突により対流が生じている。この加熱方法は電子レンジの電磁波加熱と共通点があるが、太陽光による熱変換はより緩やかだ。ただし、災害時にはこの緩やかさが不利になる可能性もある。
使用したソーラークッカー「GoSun」はモバイル性を重視して設計されている。自転車のお供として持参し、アウトドアで調理を楽しむのは魅力的な選択肢だろう。