テスラ(Tesla)のモデルY(Model Y)の天井にルーフ・ラックとサイクル・キャリアを取り付けた。もちろん、自転車を運ぶためだ。一向にトゥとヒッチ・ラックが日本では発売されないので、自転車のエッジ(限界)を拡大するには止むを得ないとシビレを切らした次第。本国アメリカでは吊下型に加えて、新たに荷台型のヒッチ・ラックも発売される盛況ぶり。テスラ・ジャパンは奮起して欲しい。
ともあれTeslaアプリからルーフ・ラックを注文。翌日に発送されたものの、某佐川急便の配達は3日間かける丁寧ぶり。ともあれ連日の炎天下を避けて夜明けの涼しい間に取り付ける。同包されている英語マニュアルや日本語サイトの説明を読みながら作業を進める。車両のガラス・ルーフには取り付け位置のマークが目立たないように記されていたことに感心する。
取り付けは難しくないものの、2本のバーのどちらが前なのかが分からない。「フロント クロスバーはリア クロスバーよりも長くなっています」との説明も、何が長いのか分からない。取り敢えず取り付けて写真をテスラのサービスに送ったところ、正しく取り付けられているとの返事であった。どうやらフロント用は横幅が長く、リア用は両端が高いようだ。
さらに問い合わせたところ「弊社はサイクル・キャリアの販売を行なっておらず、社外品パーツについてのご返答はいたしかねます」と杓子定規な回答。カー用品店からスーリー(Thule)に問い合わせても「テスラ純正のルーフ・ラックへの取り付けは検証しておらず、保証できない」とつれない。点検に訪れたサービス・センターでは「ルール・ラックを付けた車両を初めて見た」と言われる始末。
確証が得られないまま、海外ユーザの事例を参考にスーリーのProRide 598 ブラックとカーボン・フレーム用のプロテクタを発注。このサイクル・キャリアは一人でも自転車の積み下ろしができるのが秀悦。ダウン・チューブを掴むフレーム・ホルダーに自転車を立て掛け、根元のダイアルを回して固定できるからだ。ちなみに、これも同日発送でありながら、某佐川急便は6日間かけて届けてくれる。
ProRide 598の取り付けは説明書に沿って進める。IKEAに似た図式が楽しい。テスラ純正のルーフ・ラックには同包の20x20mm T-screwで取り付けられるので、別途オプションの購入は不要。悩ましいルーフ・ラックのレール溝を埋めているゴム。自転車を運ばない時はサイクル・キャリアを外したいので、そのまま取り付けることにした。少々窮屈なので、常設するならゴムは外すのが良さそうだ。
取り付けを終えて、自転車を載せる。謳い文句通り、一人で積み下ろしができるのは便利。数kgのロード・バイクなら造作もない。しかし、十数kg以上になる電動アシスト自転車はかなり辛い。なお、モデルYは車高が高いので、身長が低い人は踏み台があると良いだろう。また、フロント・ギアはアウター(外側)がお勧め。そうでないと剥き出しのギアが危険だからだ。
ところで、前から見て驚いた。自転車が外側に傾いているのだ。これはルーフ・ラックが流麗な曲線を描いているからだ。見栄えは良いものの、当然このような問題が起こる。強度的に問題がないとしても、精神衛生上よろしくない。そこで片側をゴムで嵩上げした。これで多少はマシになったものの完璧ではない。この対策はさらに検討したい。
余談ながら、ルーフ・ラックはガラス天板を傷めないように、ナットの締め付けは2.5〜3.5 Nmと指定されている。これはトルク・レンチの出番だ。またレールにT-screwを差し込む際にグリスを塗っておくと滑りが良くなる。思いがけず、自転車用品が役にたった次第。また、サイクル・キャリアを取り外した際にT-screwをマーキングしておいた。これで次の取り付けでの位置決めが楽になる。
なお、事前にトゥとヒッチ・ラックを求めてBYDのSEALやボルボ(VOLVO)のEX30を試乗していた。しかし、いずれも本国では発売されていても日本では未発売とのこと。これまた日本の法規制が国際水準から逸脱しているからだろうか。もっともテスラに慣れた感覚では、他のクルマは乗る気になれない。何故ならSEALもEX30も旧態依然とした「クルマ」だからだ。
One comment