養老アート・ピクニックと自転車イベント

1300年もの歴史を誇る名瀑、養老の滝と、現代アートの聖地とも言える養老天命反転地。この2つの景勝を有する養老公園に、新しいイベント「養老アート・ピクニック」が誕生します。このイベントは十数種類のプログラムから構成されていて、自転車関連では「ウィーラースクール」と「バイク・ハック」があります。2日間だけの短期イベントですが、ご都合がつきましたら、ぜひお越しください。

養老アート・ピクニック
会期:11月18日(土)10:00~21:00
11月19日(日)10:00~16:30
会場:養老公園一帯(芝生広場、養老天命反転地)【アクセス】
参加費:無料(養老天命反転地でのプログラムは入場料が必要)
概要:世界に類をみない型破りなアート作品「養老天命反転地」と美しい自然のアート「養老の滝」で知られる養老公園を会場として、メディアアート、身体表現、絵本など多様なジャンルのアーティストが体験型のアートプロジェクトを展開します。大人たちも子どもたちも公園を散策しながら気軽にアートを楽しめるピクニック型のアートイベントです。

さて、このイベントを当初は自転車関連企画として提案していた。サイクル・トレインの養老鉄道が通り、河川沿いや平野部での平坦で爽快な道路が何本も走り、さらに南部には有名な激坂である二之瀬峠が控えるだけに、この地域での自転車イベントは最適と思えるからだ。それもレースやポタリングに留まらない、それこそクリティカルな自転車イベントを考えようとしていた。

しかし、開催地である養老公園は山麓に広がる傾斜地。平坦地は少なく、場所によって急な坂道となり、登るのに苦労する。実際に公園内の道路を試走したところ、砂利が多い下り坂でスリップ状態となり、タイヤがバーストしてしまう。同じように一般の人にもトラブルが頻発するに違いない。公園内の施設は自転車乗り入れ禁止でもあり、ライド系のイベントは困難と判断せざるを得なかった。

そこで、公園内の平坦な舗装道路は短い距離しかないが、そのような場所でも実施可能なプログラムが残った。そのひとつがバイク・ハックで、何台かのトライクを展示し、試乗できるようにする。三輪の自転車は乗車感覚が面白いだけでなく、荷物運搬や転倒しないメリットがある。さらに、世界最古と思われる江戸時代の自転車を、現代の技術でアレンジして発展させるべく制作が進んでいる。

もうひとつはウィラースクール。ベルギー発祥の子供向けの自転車教室で、この地域では初の開催となる。自転車の歴史や交通ルールなどの座学から始まり、実際に自転車に乗って、よく練られたメソッドを実習する。子供達の乗り方がみるみるうちに上達すること請け合い。日頃の安全意識も向上するはずだ。小学生のお子さんが家族や知り合いにいらっしゃれば、ぜひ参加されることをお勧めしたい。

養老アート・ピクニックは、まず何よりも今年のイベントとして良い催しになるよう奮闘努力している。2つの自転車イベントは、ユニークで意義深い内容となるはずだ。その上で同時に、次なる機会があれば、何が可能だろうか。自転車の魅力は競技だけではないし、健康目的や観光手段だけもない。それらの要素を含めつつ、誰でも気軽に参加できる自転車イベントを考えてみたい。

【追記】養老アート・ピクニックは好評のうちに無事に終了した。このイベントでのレポートなど自転車関連の記事を以下にまとめている。(2017.12.09)

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