オリヴァー・ヒルシュビーゲル監督の『ヒトラー 〜最期の12日間〜』(2004年)は、説明的な邦題どおり、第二次世界大戦末期のベルリン市街戦を舞台に、ヒトラーの最後を描いた作品だ。この作品には原作として、歴史家であるヨアヒ
Read more自転車と放蕩娘 (7) サイクリングがもたらす公共圏
私にとってクリティカル・サイクリングは、サイクリングを共通言語に、ユーザーの視点から新たな表現者像を考えるための起点となっている。サイクリングを通じて感じ、考え、つくり、批評し、提案し、楽しみを享受する点では皆等しくユー
Read more超長い自撮り棒で自転車走行を空中撮影
先日のツイード・ランの記録映像の撮影方法を尋ねる人が多かった。これは一見ドローンを使って空中から自転車走行を追尾しているように見える。だが実際には Insta360の超長い自撮り棒(Extended Edition Se
Read more[Cyclist’s Cycles 自転車家12ヶ月] 12月
シングルスピードの文化は、アメリカ・ニューヨークのメッセンジャー達が配達のために使用していた競技用自転車(これらは競技場の呼称から「ピスト」とも呼ばれていた)に着火点があると言われている。「もともと自転車には変速ギアはな
Read moreコールドプレイの着ぐるみ象、一輪車に乗ってサバンナを目指す
イギリスのロック・バンド、コールドプレイ(Coldplay)はスマッシュ・ヒットした佳曲「Paradise」(2011)のために摩訶不思議なミュージック・ビデオを制作している。着ぐるみの象がロンドンの動物園から逃げ出して
Read moreさあ帰ろう、ペダルをこいで(ディープ・ラーニングで)
2008年のブルガリア映画「さあ帰ろう、ペダルをこいで」は、交通事故で記憶喪失になった青年が祖父とともにタンデム(二人乗り)自転車で故郷へ向かう物語。ほのぼのとしたタイトルやスチル写真、そして「世界各国の人々の心に大きな
Read moreデータ・ビジュアライゼーションによる道路の危険性評価
今月は連載 [輪行しませんか?] を一回休みにして、筆者が大学時代に取り組んだ、自転車関連の研究について紹介しようと思う。論文のタイトルは「自転車の走行記録データに基づくビジュアライゼーションによる道路の危険性・快適性評
Read more自転車の理想郷、Velotopia
スティーブン・フレミング(Steven Fleming)著「Velotopia」(2017年)は、自転車を中心とした都市計画を提案する。それは自転車によって豊かな生活が成り立つ都市であり、これまでのクルマ依存社会よりもエ
Read more[ESSAY] 貸自転車ショートストーリー (最終回)
2010年前後から、シェア自転車は世界の大都市に広まった。環境対策として、公共交通に自転車を使う試みが、一気に花開いたのである。 この爆発的な広がりは、自転車のあらゆる面に大きな変化をもたらした。 それは、1970~80
Read moreツイード・ラン尾州羽島2019に参加
11月30日に開催されたツイード・ラン尾州羽島2019に参加した。これはツイード、すなわち毛織物の衣服を着て自転車に乗るイベント。2009年にロンドンで始まり、現在では世界各地で開催されている。ツイードの発祥地であるイギ
Read more自転車に「乗る」ためのレッスン 第10回 ぼんやりと映像から自転車を探す
毎度のことだが、前回苦しまぎれで『孤独のグルメ』からある1話を抜き出して、なんとか原稿を書いた。すると赤松正行より「80話のうち1話だけとのことですが、今回の記事のために見直したのですか? それとも記憶力抜群とか?」とい
Read more自転車と放蕩娘 (6) 「磯崎新の謎」展と大分輪行
女性と自転車という切り口で連載を始めて、6回目。そのきっかけとして挙げたのは、ロードバイクで出かける時に感じる個人と集団の絶妙なバランスだ。郊外を走る非日常の体験は、ジェンダーよりも自身が個であることを意識させ、ほどよい
Read more