前回、2004年にNHKが制作した番組「井上ひさしのボローニャ日記」について書いた。そして今回、映像からすこし離れて、この番組の滞在をもとにした、井上ひさし『ボローニャ紀行』(文藝春秋社、2008年)から、自転車デモの行
Read more自転車と放蕩娘 (12) 子どもの頃に見た世界 よつばと!じてんしゃ
自宅勤務が続くと、いつも以上に五感が四季の変化を求めるようだ。湿度を含んだ風に乗って運ばれてくる麦の香りや、蛙の鳴き始める時間を知ったのも、大垣へ来て5年目で初めての経験だ。そんな折にふと思い出したのが、あずまきよひこの
Read more[Cyclist’s Cycles 自転車家12ヶ月] 5月(後編)
自転車漫画「のりりん」の第1話では、自動車が趣味である主人公が、自転車に乗っている人が嫌いである理由を告白している。その理由のいくつかをセリフから抜き出すと 「スポーツだか移動手段だかはっきりしない」 「非日常を無理やり
Read more[Cyclist’s Cycles 自転車家12ヶ月] 5月(前編)
5月 自然と共にロードバイクで走る人を自転車家と名付けて、一年を通じた道路上での自転車家の姿書き綴ってきた。その一年間をペダリングに例えるならば、今日はクランクの上死点だ。 自転車を漕いでいるときにペダルに乗った足が一
Read more素晴らしき自転車ライフ
「素晴らしき自転車ライフ」は、こだわりの、だけど少し力が抜けたフォト・ブック。原書は「My Cool Bike: An Inspirational Guide to Bikes and Bike Culture」と題され
Read more自転車に「乗る」ためのレッスン 第15回 いつかボローニャへ行こう
NHKの『プレミアムカフェ』で、2004年に制作された「井上ひさしのボローニャ日記」を放送していた。僕的には、井上とボローニャの組み合わせには、意表をつかれた印象があった。しかし、その思い入れは並々ならぬもので、この番組
Read more自転車と放蕩娘 (11) マドリン・ギンズが語る「天命反転」
1日の気温差が激しい4月のライドでは、天気予報やルートをもとに服装の調節を意識する。今回目指したのは養老山(三方山)だ。ハイキングの気温の変化にも注意を払い、晴れた日の早朝、片道2時間半ほどかけて一人出かけた。 Goog
Read more自転車に「乗る」ためのレッスン 第14回 インドアサイクリングする建築家
Michael Blackwoodが1990年に制作した『Arata Isozaki II: International Projects』の中で、30年前の建築家、磯崎新はどういうわけか三輪車に乗っている。2019年に
Read more自転車と放蕩娘 (10) 自律分散型社会のための思考訓練
この週末、新型コロナウイルスのオーバーシュート(爆発的患者急増)を避けるため、首都圏5都県をはじめ福島、茨城、富山、島根など計13県が外出自粛要請や東京方面への移動の自粛を呼びかけている。私も出張をとりやめ、天候を見計ら
Read moreリュミエール兄弟が撮った自転車
フランスのリュミエール兄弟(Auguste and Louis Lumière)は投影式の映画の発明者であり、膨大な数の実写映像を残している。ぎこちないモノクロの無声映画ながら、初めて見る人々には大変な驚きを与えた。今日
Read more自転車に「乗る」ためのレッスン 第13回 見えない自転車
アルフォンソ・キュアロンの『ゼロ・グラビティ』(2013年)は、斬新な演出や撮影手法に基づく物語として、未だにときどきみてしまう。もちろん、この数年の映像技術の進展に馴らされた知覚にとっては、その細部へ驚きは減じていると
Read more自転車と放蕩娘 (9) 自転車の「模型」パナマレンコの芸術
昨年12月14日、ベルギーの芸術家パナマレンコ(Panamarenko)が79歳の生涯を閉じた。今回は、移動と自由を旨としたパナマレンコの作品の中から、自転車をモチーフとした作品を論じてみようと思う。 1940年にアント
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