新型グループ・ライド 2021 Winter 開催レポート

2021年2月21日、やや肌寒くも快晴で爽快な朝、新型グループ・ライド 2021 WinterIAMAS卒展でのイベントとして開催した。これは遠隔地にいながらオンラインで繋がって一緒にライドをする趣向。これまではZoomのビデオ会議とZenlyなどの現在位置共有を利用していたが、今回はClubhouseの音声チャットだけを利用することにした。つまり、声だけのグループ・ライドというわけだ。

Clubhouseは音声SNSと呼ばれ、ビデオやテキストは使えない。モデレータ(司会進行役)がオープンなルーム(会議室)を開設すれば、誰でも参加が可能。最初は聞くだけのリスナー(聴衆)だが、挙手をしてスピーカー(発言者)になれば話ができる。電話のようにも仲間内の世間話にも使えて、大規模な講演会も可能だ。ただし、Clubhouseは招待制でアカウント取得に苦労するかもしれない。

Clubhouseの画面(リスナーにはボカシを入れている)

運営としては、以前と同じように2名が自転車に乗らず、司会進行を務めた。これは冗談めかしてグランド・コントロール(地上管制官)と呼び、以下の役目を担っている。最初の2つはイベントの進行と活性化であり、次の2つは発言とノイズの制御である。後者はClubhouseの画面操作なので、自転車に乗っている人には難しい。音声SNSなのだから、音声だけで操作したいところ。

グランド・コントロールの役割

  • 参加者にイベントの趣旨と状況を説明する。
  • 話題を提供し、会話を促進する。
  • 挙手をしたリスナーをスピーカーにする。
  • ノイズが多いスピーカーをミュートする。

さて、実際のイベントでは、新型コロナウイルス禍での分散イベントらしく、スピーカーだけでも札幌から尾道まで日本各地から参加をいただいた。リスナーを含めると延べ数十人の参加者であったようだ。どのように行動するかは各自に任されているが、目安としては最初の1時間はライド、次の1時間は喫茶店などでの休憩とした。参加者からのコメントや写真などを以下に紹介する。括弧内に参加地を示す。


浅羽昌二(岐阜県大垣市)

グループライドは家からZoomを覗いたことはありましたが、実際にライドをするのは初めてで室内で画面を見ているのと大きく異なり面白い体験でした。

iPhoneをジャケットのポケットに入れ、Bluetoothイヤホンを装着した状態で走っている間は聞くことに専念していました。自分の体験を共有することはできず、相槌程度ののことが伝えられないのは少しもどかしく感じましたが、その分シンプルに視覚や身体感覚に向き合いながら意識の一部を言葉に向けた状態で、ちょうどラジオを聞いているような感じに近いと思いました。

復路Clubhouse が終わった後は音楽を聴きながら走ったのですが、比較すると往路リアルタイムで起こっていることを意識する事で、1人で走る時に考える情報(後どのくらいかかるかなぁ等)が制御された感じで走る事のペースメーカーになった感じがありました。

画面で映像をみるという行為はどうしても視野を狭め集中して見る形になります。自転車で移動しながらみる風景は周辺の移動を全体的にみながら集中ポイントをどんどん変化させていくタイプの拡散型で、音声だけというのは全体視を疎外することがなく良いのではないでしょうか。反対に殊の外音による体験で伝えるものが少なく、言葉に置き換えて伝え言葉から体験を押しはかるよう形で、体験そのものでない概念寄りの話になりがちです。移動する身体をキーとするならよりセンサーに近い方の動物寄りな体験の共有なのかな、とお話を聞きながら思いました。音声でできる情報共有としては神社の横に小川が流れていたり、太鼓を鳴らしていたりしたのですが、そういうアイコニックな音を拾えると楽しそうです。

1時間走行してモーニングをとると言うタイムテーブルだったので、[1時間くらいでいけそう]+[モーニング良さげ]でコースをきめました。途中は凡庸な車道でしたが目的地が南宮大社の入り口すぐ近くにあることがわかり、神社が予想外にガッツリしていて結果的に旅行感が出ました。喫茶店で電波が入らなかっため、出てすぐに皆さんの会話の流れを聞かず手を挙げたことで流れをぶった切って喋ったかもしれません。「レポートしなければ…」と思っていました。失礼しました。


小林友樹(岐阜県岐阜市)

小学1年生の息子と一緒に長良川河川敷をミニベロで走りながら配信を楽しませていただきました(子供との会話が多かったため、スピーカーとして手をあげるのは遠慮しておきました)。

Clubhouseによる音声のみの配信でしたが、みなさんの様子を想像しながら走るのは楽しかったです。自転車に乗っていると映像はないほうがペダルを漕ぐことに集中しやすく感じました。途中、現在の様子の写真をプロフィールアイコンに設定して、少しだけ情報量が増えたのも面白かったです。

iPhoneは背中のポケットに入れたまま、AirPods Proで聞いていましたが、十分にクリアでした。ノイズキャンセリングONにすれば、風の音などもあまり気になりませんでした。


赤松正行(岐阜県大垣市)

横浜と高崎からIAMASの卒展に来られたお二人に自転車をお貸しして、周辺を案内しながら一緒にライドをしました。快晴無風で気温は10℃前後となり、真冬にしては暖かさも感じられる絶好の自転車日和。この地域特有の輪中や明治時代の鉄橋などを通り、近郊の野外アートを巡るプチ観光ツアーとなりました。後半は最寄りの喫茶店でコーヒーと小倉トーストと茶碗蒸しのモーニングをいただきながら、しばらく歓談が続きました。

元々想定されていた遠隔地の人同士がオンラインで一緒にライドするだけでなく、オフラインでも一緒にライドする人がいたので、言わばハイブリッドなグループ・ライドになったことが興味深かったですね。例えば、オンラインでの話しかけとオフライン(同行者)への話しかけの区別が付かずに混乱させた場面では、両者が一つに溶け込んだように感じました。

Clubhouseの利用としてはiPhoneはポケットに入れて、Bluetooth接続の骨伝導スピーカーで会話をしました。音声でのコミュニケーションには違和感がなかったものの、自動車や列車が近くを通過した時は、その騒音でClubhouseの音声が聞き取れないことがありました。そのような場合にも、こちらの音声は明瞭に聞こえていたようです。マイクの音質や雑音軽減は優れているので、周囲の音とスピーカーの音を同時に聞く技術が進化して欲しいところです。


緒方壽人(東京都渋谷区)

こちらはライドしながらではありませんでしたが、それぞれ違う場所を移動しながらの会話は聞いているだけでも参加感があり楽しかったです。

先日とあるZoomミーティング中に、ミーティングしながらその中の二人が歩きながら合流しようとして近くにいるはずがお互いなかなか見つけられず、みんなでそれを見守り、最後二人が落ち合えたときにはみんなで喜ぶというシーンがあって、そのことを思い出しました。オンラインでありながら場所性を感じられるのは面白いですね。

ライドしながらのUIとしては、Clubhouseのような音声プラットフォームにAI Botが参加してタイミングはかりながらナビゲートしてくれたり話題提供して会話をモデレートしてくれるようなサービスがあっても面白いかもなと思いました。

あとは、お話ししていたBONXのようなウェアラブルデバイスや、視覚障害者向けの技術やサービスとも相性がよさそうですね。


いけだじゅんじ(北海道札幌市)

札幌ススキノから出発し、大通公園を東から西へ縦断しました。北海道でも冬に自転車に乗る方もいますが徒歩です。iPhone 12 Pro MaxのLiDARスキャナで、ススキノから大通公園までは街角の造形物を3Dスキャンしながら向かいました。例年、この時期の大通公園は、さっぽろ雪まつり大雪像、名残の雪山で荒野感が漂っています。今年は中止でただ雪の積もる平原をアーカイブしながら縦断しました。気温はマイナス1度でしたが、日差しがあり風もなく比較的穏やかな朝のウォーキングになりました。

今まで知っているClubhouseは決まった場所からの発信でしたので、複数人が集まって話合っていると言うより、数名が一度に電話で話しているように感じていましたが、今回は場所も速度も異なってこそいてもどちらも移動しながらであるためか、聞こえてくる会話がとても心地よく、近くにでもいるかのようにさえ感じる時がありました。音声だけのサービスは移動体験の共有に合っていそうです。

Clubhouseの利用は、iPhoneを胸ポケットに入れてAirPodsです。大通公園縦断時は、人通りもほとんどなかったため、胸ポケットのiPhoneからスピーカーで聴いていました。全般に聴取には問題なく、一時的に会話が途切れる程度でした。これは今回の新型グループ・ライドを体験し改めて思ったのですが、Clubhouseアプリ・サービスへの希望として、人物の配置は実態と異なっても構わないので、空間音声を導入すると体験がより向上するのではと感じました。

LiDARスキャンによる3Dモデル:雪だるま / 砂箱 / 元気地蔵


吉岡史樹(京都府京都市)

空には雲一つなく、風も気温もサイクリングには絶好のコンディションを独り占めだ、という気分でライドをスタートさせたところ、大垣も同じような気候だ、という声がClubhouseから届き、天気が100kmを越えて地続きになっているのを感じられた。

毎回なんらかのテーマをもって新型グループ・ライドに参加しているが、今回は景色にはあまり変化の無い、平坦にひらけた川沿いのサイクリングロードを走ってみた。以前に行われた新型グループ・ライドではZoomによる風景映像の中継があったが、ただただ広く長いサイクリングロードを配信していても数分で飽きてしまう。今回はClubhouseで配信しているため、もとより景色は気にしなくてよい。むしろ信号も自動車もいないので走ることに集中することができる。

他の参加者が喫茶店でモーニングをとりはじめたころ、淀川河川公園内のサイクリストに人気のある休憩スポット「さくらであい館」で補給をした。好天に恵まれかなりの多くのサイクリストでにぎわっており、みな思い思いの方向へ走っていった。自動車による交通が発達するより昔は、水運や徒歩で移動する人たちもこのような現代の「宿場」や「茶屋」のような施設で交流していたのだろうか、と、思いながらも、周りで休憩している人たちとは一言も交わさずに、Clubhouseで配信される声とコミュニケーションをとっている。これはアウトドアなのか、極めつけの引き籠りなのか、その境目はなんなのだろうかと思いつつ、サイクリングロードを今度は上流に向かって走っているところで、今回の新型グループ・ライドはお開きとなった。


八嶋有司(愛知県稲沢市)

クロード・ルルーシュ監督の短編映画「ランデヴー」のように人や交通量が少ない時間帯/場所を選び、自転車で街を駆け回り約束の場所で誰かと会うみたいなのが面白そうですね。今回はライブトラッキングを共有していました。もしかすると、全員がライブトラッキングし、セントラルオペレーションと共有しておくことで、オペレーター側がゲームメイクするというか、展開を操作できいるような仕掛けも面白くなるような気がしました。全員の心拍を集めてヒートマップを構成したビジュアライゼーションのような新しい地図などにも興味があります。心拍って、とてもリッチな個人情報だと思うので、そういうの使えると面白そうです。

また、このようなライドの形態だと一人で走る人が多いと思うので、事故があった場合の場所の特定など、オペレーターが把握できるのは結構いいのではないでしょうか。問題点は、今回WiMAXを使って通信していましたが、自転車にとって環境が良い場所は、だいたい通信の環境が良くないことです。ライブトラッキングも、Wi-Fiが途切れたところで共有が停止されてしまっていたようです。(僕が意図的に共有を停止していたわけではありません。)

今回は、iPhone(7Plus)本体のスピーカーとマイクを使って会話させていただいていました。止まっているときは普通に会話できますが、走行中は音声を聴き取りづらかったです。単語を拾える程度で、会話に参加できる感じではなかったです。骨伝導スピーカーなど、音を聞き取りやすくするためのアイテムが必要かと思いました。ヘルメット伝導とか??


四方幸子(東京都目黒区)

自宅で、それも読書しながらの「超アウェイ参加」で失礼しました..!以下、Tweetしたことをベースに、カジュアルにまとめてみました。

前日夜、伊村さんからイベントのことを知り、9時から、ゆるりと聴いてました。

前回のZoomのような映像のダイナミズムがなかったのは少し残念ですが、音の親密さが感じられました。ちょうどカフェでモーニングタイムが始まり、赤松さんの「小倉トーストに茶碗蒸し付き」におもわず笑みが!(羨ましい)。ビジュアルがない中、なんと赤松さんのClubhouseアイコンがモーニングの写真となり、他の皆さんのアイコンも次々とモーニングに変更されるという…このミクロなやりくりには驚きました!

今回は、音声のみであえて行なった実験だと推察。でも「グループライド」の醍醐味はやはり映像があってこそ伝わるのでは、と思い、「Zoom併用もありだったかと(各人が選べるように!Clubhouse使ってない人にも間口が開けられたし)」と、終了後にTwitterで呟くと、武子さんから「乗っているひとは見れない&危険を煽ることになってしまうのでその点は音声のみが良いと思っています。想像を掻きたて共有できればベスト、またその分切り取られた小さな写真にグッとくるのも発見でした」とレスをいただきました。

乗っている人同士のコミュニケーション、という層があり、次にそれを聴いたり相互に話す層があるのだと、あらためて(実際Clubhouseなど音声のみのシステムは、自動車で移動が多い米国で開発されたと聞きました)。

今後、複数のシステムを併用することで、乗っている人、それ以外の人(見てる人、聴くのみの人)が体験内容を選べる多層性が出てくるといいな、と思います。システム拡張は、優先順位から実施する「work-in-progress」ということで、今後の展開を期待しています!

*追記:コロナ禍において、このようなイベントができること、素晴らしいと思います。


高木義人(福島県郡山市)

札幌をベースとしつつも今回は実家のある郡山からの参加となりました。市街地から西へと向かい、目指したのは奥羽山脈の麓に広がる小規模な扇状地。緩やかな傾斜に沿って田んぼが広がるこのエリアは、夏になるとオニヤンマが飛び交うような長閑な場所です。付近には喫茶店がないため、ロングテールバイク(カーゴバイクの一種)にガスのソロストーブとコーヒーセットを積みこんで、自前でカフェを開店(?)しました。

普段札幌では太めなタイヤ(2〜5インチ)の仲間たちと森や林道をのんびりと探検したり、自宅から1〜2時間程度の距離にある”野良キャンプサイト”(河原や森)で1〜2泊程度のバイクパッキングを楽しんでいます。郡山は地方都市にありがちな「ロードバイクに非ずんば自転車乗りに非ず」というスポーツバイクショップかママチャリ中心の量販店しかない土地柄ゆえ、同好の士と遭遇することが全くなく、もっぱらソロライドが中心となっています。

今回は、1人なのに仲間と一緒、でもみんな異なる場所を走っているという、まさに「Think Globally, Act Locally」な感じで、Googleマップのズームスライダでビヨ〜ンビヨ〜ンと遊んでいるような感覚が”なまら”面白かったです。走りながら聞く分には、音声だけのコミュニケーションはちょうど良い情報量で、意外にも優秀だったClubhouseのノイズキャンセリング機能には驚きました。欲を言えばみなさんの会話の背景にある環境音をもう少し聞くことができれば、より臨場感を味わえたのかなと思います。

残念ながらルームがオープンしている時間には間に合いませんでしたが、コース後半の集落にある和菓子屋さんで小倉トーストならぬパイ生地で餡を包んだ洋風饅頭なる謎のお菓子を購入し、BBQ可能な公園でコーヒーを淹れました。

次回は位置情報と写真を共有できる仕組みを利用しても面白いかもしれませんね。リアルタイムである必要はないので、Facebookのグループやinstaのグループメッセージなどに休憩のタイミングなどで投稿していく感じでしょうか。もちろん今回のようにリアルタイムでは音だけでみなさんの様子を想像し、後からSNS等で真相を知るミステリーライド的な日があっても良いと思います。

ちなみに今回はトータルで50km弱を4時間ほどかけて走りました(寄り道やコーヒータイム等休憩時間含む・獲得標高は400m程度)。”新型”の威力とやらを見せてもらえたことは目(耳?)からウロコが落ちる体験で、3倍遅いペースのオールドタイプな自分でもみなさんとグループライドを楽しめたのは大きな収穫となりました。またぜひ参加させてください。


柴原佳範(岐阜県大垣市)

過去の新型グループ・ライドでは横浜と高崎からの参加でしたが、今回はとうとう大垣まで辿り着き1人ではなく計3人でライドをしました。自動車で大垣まできていたので自転車は赤松さんにBromptonの折りたためる自転車をお借りしました。雲ひとつなく天気はライドに適していて、赤松さんの案内のおかげで風景を楽しみながら気持ちよく自転車で大垣を見て回ることができました。モーニングでは初めての小倉トーストをいただきました(とても美味しかったです)。

今回の新型グループ・ライドはClubhouseにて音声のみで他の参加者の方々とコミュニケーションを取るような形で開催されました。過去のライドではZoom上で各々映像と位置情報を共有していたので、今回はそれと比べて多くの情報が削ぎ落とされることで参加者の発言や会話の重要性が増した気がしました。映像や位置情報を共有していればあり程度のことは伝わるだろうと思えてしまいますが、Clubhouseだと自分から言わなければ自転車に乗っているかもわからないので、そういう意味では会話や交流が活性化されやすいのかなと考えました。

またClubhouseを用いることで音声だけに情報を絞ると、聴覚のみをコミュニケーションにさくことになります。自転車に乗るという体験は身体全体を使いこなし複数の感覚から情報を受け取るので、今回のライドではコミュニケーションよりも自転車に乗ること自体に集中できた気がします。

自分以外の人と一緒に自転車に乗ることはこれまでにあまり体験して来なかったのですが、これまで自分が行なってきた自転車の乗り方とは異なるものを体験できて、自転車が提供できる体験の幅の広さを再確認できました。今回もとても楽しかったです、また次回の新型グループ・ライドがたのしみです。


柴原友範(岐阜県大垣市)

今回は息子のIAMAS卒展訪問の感染予防のため、群馬県高崎市から運転手として大垣を訪れ、新型グループライドも視聴のみの予定でしたが、当日朝に急遽赤松さんに自転車をお貸しいただき飛び入り参加させていただきました。

Clubhouseを聴きながら、赤松さんと息子の後ろを付いて大垣を巡りましたが、壁画や綺麗な風景も、リアルでの赤松さんや息子との会話も、Clubhouseでの京都や北海道の会話も、偏りなく全部楽しめたと感じました。振り返ると、風景や絵が目の前にあるときには視覚に集中し、赤松さんの解説時はリアル会話に集中し、その他(幹線道路を無言で走ってるときなど)はClubhouseに集中するなど、常時接続されていても、場面に合わせて自然と集中のバランスが切り替わっていたのかなと感じました。

Zoomでは、どうしても集中が画面に行ってしまいがちですが、Clubhouseでは、情報が限定され、両手も空いている分、今回のように体験や作業をメインとしながら補完的に利用する、いわゆる「ながら利用」には適していると感じました。そういう意味では、日々忙しい仲間や家族同志でもゆるく繋がるツールとしても可能性を感じました。今回の体験をきっかけに、Clubhouseもサイクリングも色々試しながら楽しみたいと思います。


以上のように、参加者から貴重な意見が寄せられた。今後改善すべき点があるものの、概ね楽しまれた様子が伺える。適切な司会進行のおかげで、程良く会話が展開していた。また、SNS効果もあって何気なく参加される人も多かったようだ。これは顔を出さず話を聞くだけで良い気安さからだろう。何はともあれ参加していただいた皆さんに感謝申し上げます。

実際のイベントは自転車に乗りながらの井戸端会議であり、自転車はもとより地域や生活の話題で盛り上がっていた。自転車に乗って話をすると、環境やペダリングの刺激もあって、普段にはない独特の高揚感がある。音声チャットの制約に対するノウハウ、例えばプロフィール写真を差し替えて様子を伝える手法は鮮やかであった。ただ、Clubhouse、あるいは音声SNSならではの魅力は乏しいかもしれない。

また、ノイズが少ないこともあって、誰がどのようにライドしているかは実感できなかった。環境音や高品質の映像を使えば状況が分かり易くなるだろうが、それではテレビやラジオの実況中継になりかねない。慣れ親しんだオールド・メディアの模倣ではなく、モビリティならではの共感的なメディアを探りたいと思う。何度かの新型グループ・ライドの実践を経て、その可能性と課題が明確になりつつある。

【追記】グランド・コントロールとして参加した松井茂によるレポート「自転車に『乗る』ためのレッスン 第24回 実況者のレッスン2」を公開しました。(2021.03.06)

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