岐阜県自転車活用推進計画の検討委員会と意見評価

2019年11月27日に開催された第4回岐阜県自転車活用推進計画検討委員会に陪席し、議論を聞く機会を得た。これは、同年11月13日まで実施された「岐阜県自転車活用推進計画(案)」に対する県民意見募集(パブリック・コメント)についてインタビューを行った際に、今後開催される検討委員会を傍聴したい旨を伝えていたところ、案内をいただいた次第だ。

会場には矩形に組まれたテーブルがあり、正面に委員長、両脇に委員、手前に県職員が着席する。その後ろには関係部署の職員が控えており、その脇に陪席者席が設けられている。参加者は全員で30人ほど。会議は定刻に始まり、1時間半に渡って開催される。配布資料にはパブリック・コメントと対応案がまとめられており、その内容を確認しながら、委員から意見が述べられる。その内容は議事録の通り。

行政主催らしい堅苦しい雰囲気はともかくとして、実際にも極めて淡々とした進行であり、議論を促す委員長が不憫に思えるほど盛り上がらない。その一因は委員がすべて男性であり、役職付きの年配者ばかりであり、業種が偏っていることだろう。日常的に自転車を利用し、この会場に自転車で来た人が何人いるのだろうか。つまり、自転車の活用を熱望する人たちの議論には思えなかったのが、正直な感想だ。

さて、今回のパブリック・コメントは6通提出され、意見総数は78件、このうちクリティカル・サイクリングで取りまとめた意見が43件だ。これらの意見に対して「今後の参考にする」といった対応が多い。意見は正しいが計画には取り入れない玉虫色対応だろうか。そもそもが国のポリシーを県がアレンジする計画だから、市民の意見によって新しい政策を追加する余地はないのだろうと思えてしまう。

とは言え、意見をまとめる作業を通じて、これまでは意識しなかった領域について調べて考える良い機会になった。それだけに検討委員会や意見募集が形式的であり、広く一般市民に働きかけていなかったことが残念に思えてならない。また、他の地方公共団体、さらには欧米と比べると岐阜県の後進性を痛感してしまう。だが、この取り組みがより良い未来へ繋がることを願って止まない。

これまでの検討内容と策定された岐阜県自転車活用推進計画が公開されている。これに従って今後5年間に渡って自転車活用が推進されることになる。ただし、電動アシスト自転車や自転車シェアリングに関する政策が皆無であることが示すように、この計画は早晩陳腐化するだろう。検討委員会でも今後の継続的な評価と見直しが提言されていた。今回の計画を第一歩として自転車政策を一層発展させて欲しい。

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