ソウル郊外チュンチョンでサバーバン・ライド

ソウルの市街地では交通事情が良くないものの、ハンガン沿いの自転車専用道路や地下鉄のサイクル・トレインによってサイクリングを楽しむことができた。それでは郊外はどうだろう?それを確かめるべく、、ソウルの北東数十kmに位置する地方都市チュンチョン(Chuncheon、春川)に出かけた。風光明媚な土地であり、「冬のソナタ」のロケ地としても知られる。

今回はチュンチョンまで鉄道で出かけ、ソウルに向かってライドすることにした。そこで、地下鉄に自転車を載せて郊外へ向かう。途中で乗り換えるKORAIL韓国鉄道公社)でも、先頭車両と最後尾車両がサイクル・トレインになっている。しかも、専用スペースが設けられ、ぎっしりと自転車が集結。サイクル・トレインは休日のみの運用で、待ちわびた人々の活気で満ち溢れている。

チュンチョンでは名物のタッカルビをブランチとして食して、自転車ライドを始める。駅からすぐに川沿いの自転車専用道に入り、後はひたすら走り続ける。この自転車専用道は充分に広い道幅で路面も良く、周囲の素晴らしい風景と相まって快適に走行できる。川の水上や湿地帯に掛けられた木製の道では、敷き詰められた木片が発する走行音の快さが印象的だった。

このコースはアップダウンがありつつも全体に平坦な道で走りやすい。特に前半は人家を離れて自然を満喫できるが、それだけに飲食や休憩は計画的に行う必要がある。もっとも、標識や休憩所は要所要所に設けられており、絶景の展望台やサイクリスト向けのカフェで寛げる。ソウル市内と同じくマウンテン・バイク、黒マスク、派手なウェア、歌謡曲が多いのはお国柄らしい。

このように素晴らしいサイクリングは、実は韓国全土で楽しめるらしい。これは四大河川自転車道と呼ばれ、李明博前大統領が4つの大河を改修して環境保全と生態系復元を進めた事業の一部という。ソウル市内の悪臭漂う泥川が子供が水遊びする清流に戻ったのは有名だが、それが全国規模で行われていたわけだ。今回のライドはBukhangang自転車道の一部に過ぎない。これは全路制覇を目指すしかない。

翻って日本はどうだろう?実は日本でも1970年代から大規模自転車道が整備されていた。その一部は利用できるものの、未完成で途切れ途切れであったり、維持管理されておらず路面が荒れていたりする。法律に基づく事業にもかからず、所管する国土交通省のWEBサイトでは404 Not Foundとエラー表示されるリンクが残るのみ。絶滅したFlashのまま10年以上放置など、やる気の無さは甚だしい。

確かに韓国は日本以上に車社会であり、交通マナーも悪い。しかし、市街地でも郊外でも見事に自転車環境が整備されている。より先進的なデンマークなどでは自転車と自動車が共存しているのに対して、韓国では自転車と自動車を分離している。これは楽しみとしての自転車であっても、生活としての自転車ではないのかもしれない。しかし、それでも日本より自転車環境が優れているような気がしてならない。

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