Pixel 3のGoogleレンズで自転車を知る

Google謹製のスマートフォンPixel 3は、周囲のものに関する情報を表示するGoogleレンズを備えている。今回はこれで自転車を検索してみたい。従来の類似画像の検索とは異なり、それが何であるかを同定するのがGoogleレンズ。つまり、ある絵にカメラを向けると「人」や「絵」と判断するのではなく、フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」だと知らせてくれるわけだ。

これは全世界を検索可能にしようとするGoogleらしいツールと言える。これまでの言葉による検索に比べると随分と手軽だし、知識を前提としないので適用範囲が広い。街角で見かけたものが気になれば、すぐさまカメラを向けて調べれば良い。初めて見たものでも構わない。これは消費行動に繋がるので、Googleのビジネス・モデルにもピッタリだ。

それでは自転車はどうだろう?自転車であることは従来の画像認識でも問題なく可能だったが、Googleレンズでもメーカーやモデルの特定まではできない。Bromptonのような特徴的な自転車でもダメで、一般的な類似画像が表示されてしまう。その結果を元に推測はできるものの、判断がつなかいこともある。ここはズバリ「Brompton」と表示して欲しい。

一方で、自動車の判別能力は高い。機械学習のために学習材料が大量に与えられているのだろう。自動車メーカーからの広告収入が大きいがゆえだ。市場規模としても500倍以上と桁違い。また、商品名が記載されていると、文字解析も手伝って同定されやすいようだ。だからと言って、自転車のフレームなどにデカデカとロゴを入れる風潮を促進してはいけない。ロゴはダメぜったい。

Googleレンズの自転車同定能力は、Pixel 3の発売当初から変わっていない。しかし、その本質はサーバ側にあるので、今後の改善を望みたいところ。いや、望むだけでなく行動もできる。それはGoogleレンズを使って、カメラを自転車に向けることだ。これで学習材料が蓄積され、自転車のニーズを示せる。現在では他の機種でも利用できるので、誰もが一日10台を日課にして欲しい。

なお、Pixel 3は1つのカメラだけで高品質の写真が撮影できるとしている。これは計算万能主義者たるGoogleの面目躍如たるところ。実際にどうかはMate 20 ProやiPhone XSとの写真比較を参考にして欲しい。また、恒例となった自転車に取り付けてのビデオ撮影も掲載しておく。Pixel 3もまた路面振動を吸収するには至っておらず、現行のスマートフォン全般の弱点だ。

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