自転車カメラ・スタビライズの最高峰、GoPro HERO7 Black

アクション・カメラのスタビライズ機能は、Sony FDR-X3000Rがもっとも優れていた。だが、最近になってGoPro HERO7 Blackが対抗馬として登場した。Sonyはお得意の空間光学ブレ補正によって、レンズとセンサーが動く大技。これに対してGoProのHyperSmoothは電子式手ブレ補正で、物理的に動く部分はない。モーション・センサーと画像処理だけで、どこまでスタビライズされるのか試してみた。

見比べれば明らかなように、FDR-X3000Rはブロック敷の路面の細かな振動を抑えきれていないが、HERO7はほぼ完璧に振動を抑えている。まるで空中を滑空しているかのようだ。自転車の路面振動は手ブレとは異なり、凡百のジンバルは吸収できない。それだけに、この安定感は素晴らしいと言うしかない。驚異的なスタビライズを誇ったGoPro Fusionの技術が投入されだのだろう。

だが、これほどまでに滑らかな映像となれば、どこか絵空事のように感じる。ドローンを飛ばして撮影したと言われても、信じてしまいそうだ。360°カメラのFusionなら、振り返ってペダルをこぐ人物を確認できる。しかし、前方だけを捉えるHERO7では、それもできない。高度な技術によって得られる感覚は興味深いが、ふと我に返って困惑してしまう。それは超現実的なカメラP20 Proにも似ている。

強力なスタビライズ性能は、TimeWarpなるタイムラプス撮影にも活躍。ツール・ド・フクイチでも分かるように、時間間隔が長いにもかかわらず見事な空間的連続性だ。ビデオも写真も明らかに画質が向上し、精細感が増している。ただし、暗所での撮影はダメダメなので要注意。カリフォルニアの青い空症候群のGoProは、ドローン事業の失敗で本業に回帰、完成度の高いアクション・カメラを生み出した。

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