コンパクト収納ヘルメット、FEND

FENDは畳んで小さく収納できる自転車用のヘルメット。一般的なヘルメットは随分とかさばるので、街乗りで自転車から降りた時や、旅行で輪行して出掛ける時に厄介だ。そこで収納時の小ささを主眼にデザインされたのがFEND。形状が変形するとなると耐衝撃性が心配されるが、アメリカやヨーロッパの安全基準に適合しており、安全性は問題ないと言う。

この手の折畳ヘルメットはカレラなど何種類かあるが、FENDは蛇腹式の開閉機構が注目される。映画「ブレードランナー」冒頭のレプリカント(人造人間)検査器のように、クラシカルで端正ながら、どこか愛嬌のある外見は魅力たっぷり。酸性雨が降り注ぐ未来都市で自転車に乗るとしたら、これしかない。しかも、FENDの可動部は細帯で連結されており、開放部分が多いので通風性が高い。

FENDはクラウドファンディングで資金調達され、当初の予定より1年3ヵ月遅れて届く。この最終製品は3つのパーツを重ねて収納する機構であった。これではサイバーパンクな蛇腹式とは言い難い。アップデート情報を見直すと、デザイン変更は耐衝撃性の強化のようだが、美的観点からの言及はない。製品を受け取った支援者からも不満の声がない。スチームパンク性は筆者の勝手な幻想だったのだろうか。

ともあれ、FENDは畳めば横幅が半分程度になる。クラウドファンディング時には具体的なサイズが示されていないが、写真を見る限りでは同程度のようだ。同種のMorpherはより薄くなるが、長くなる。かぶり心地は欧米製品にしては悪くない。肝心の外観もミニマル・モダン調ですっきりしている。一方、そのオリジナル・デザインは劣化コピーとして受け継がれているのが皮肉だ。

AERO-R1(左)、Morpher(中央)、FEND(右)
FEND(上)、
Morpher(下)

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