TreGo Trollyでハイブリッド・カーゴ・バイク

Kickstarterでのクラウドファンディングに登場したTreGo Trolly(以下TreGo)が、お約束の1年遅れで最近になって届いた。これは通常の自転車をカーゴ・バイク化するアタッチメントだ。しかも、気の利いたアイディアがたくさん詰まっている。もともとは開発者が大学生だった時の卒業制作だそうで、数年かけて改良を続けて完成度を高めている。

最大の特徴は、カーゴ・バイクとして多くの荷物を運べることだが、通常の自転車に戻すこともカーゴ化することも数秒あれば済む。全長は一般的な自転車と変わらず、車輪が傾くのでライド感覚も普通の自転車に近い。クリスチャニアン・バイクなどが随分と大型であり、自動車のような乗り心地であるのに比べると、TreGoは限りなく自転車らしいカーゴ・バイクと言える。

さらに、TreGoは自転車から切り離してカートになる。これがTrolly(手押し車)たる所以だ。この着脱も数秒であり、取り外した時には連結器が前輪スタンドになる。市場や商店街に着けば、自転車は駐輪しておいて、カートだけを引き回して買い物をするわけだ。40リットルもの容量を持つ専用バッグを、カートにぴったり収まるように取り付けることもできる。

さて、TreGoは半完成状態のキットとして届く。組み立ては簡単で、所要時間は1時間程度。必要な工具として、アーレンキーが付属している。六角ナットもあるので、スパナソケット・レンチがあれば尚良いだろう。組み立てることで、機構の細部を理解できるとともに、設計の妙技に感心する。頻繁に着脱するだけに、安全性には随分と配慮されているようだ。

TreGoにはカーボン・フォークはダメ、26〜29インチのホイール(のフォーク)が必要、スルー・アクスルはダメ、ハブの間隔は94〜100mmといった条件がある。標準的な大人用自転車であれば大丈夫とされているが、筆者が持っている自転車はすべてダメだった。やむを得ずカーボン製のロード・バイクに取り付けたものの、荷重がかかる乗り方はできず、本来の乗り心地は試せていない。

一方、TreGoは牽引型のカートにもなる。これは多くの部品を載せ替えるので、作業に1時間ほどかかる。フォークの条件が合わなかった筆者の自転車も、牽引カートなら無事に取り付けられた。後輪のクイック・リリースにバーの先端を挟み込むだけだからだ。この場合の乗り心地、引き心地は悪くはない。カートは浅いので、荷物が飛び出ないようにネットかロープを用意する必要がある。

このように、TreGoは楽しいアイディアが詰まった愉快な自転車拡張キットだ。我が目を疑うような奇妙さと、思わずクスっと笑ってしまう軽妙さとがある。日本製品には見られない鮮烈な赤い塗装も素晴らしい。ただし、同様の試みにはKiffyAddBikeといった競合がいる。牽引カートにはBurleyなどの類似製品も多い。TreGoの前途は多難かもしれないが、手軽で小粋なカーゴ自転車として活躍して欲しい。

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