Bromptonキャリア・システムのユニバーサル化

クラシカルで可愛らしい外観のBromptonは、優れた折り畳み小径車で、随所に施された設計の巧みさに感心する。その最たる例が専用バッグで、これがあってこそBromptonが完成すると言っても良いほど。専用バッグは十数種類あり、用途や気分に合わせて取り変えるのも楽しい。このようなバッグを他の自転車にも取り付けたくなるが、しかし、これは簡単ではない。

Bromptonのフレーム先頭にはフロント・キャリア・ブロックがあり、これによって専用バックを固定する。この黒いブロックはヘッド・チューブに開けられた2つのネジ穴にネジ留めされている。つまり、他の自転車でも同等のネジ穴を開ける必要がある。そこで、ネジ穴を開けた細長い金属片をフレームに溶接する先例があった。これはBromptonのヘッドチューブ突起部の形状を再現している。

一方、XiaomiのQiCycle用のフロント・ラックを取り寄せた時に別のアイディアが浮かんだ。この機構を使えば、どの自転車にも取り付けたり取り外したりできるユニバーサルなフロント・キャリア・システムができるのではないか。このラックは2つの半円型金具でハンドル・ポストを挟み込んで固定するので、汎用性が高い。内側にはプラスチックの緩衝材があるので、傷を付けることもなさそうだ。

そこでラックの取り付け部を切り出す。この部分に余裕があれば直接ネジ穴を開けることができるが、僅かに縦幅が足りない。そこで、ネジ穴を開けた金属片を溶接する。この金属片は幅広にして、突起部は作らない。その代わりにプラスチックのブロックを削って形状を合わせる。この辺りは実験精神を発揮と言えば聞こえが良いが、実際には行き当たりバッタリのご都合主義だったのが実情だ。

Bromptonのフロント・キャリア・ブロック(左)
QiCycleのフロント・ラック(右)
フロント・ラックの取付部をディスク・グラインダーで切り取る。
ボール盤でアルミの金属片に穴を空ける。
タップハンドルで穴にネジ切りをする。
金属片の不要部分を切断する。
金切鋸でキャリア・ブロックの湾曲部を切り落とす。
グラインダーで各部品の切断面を整える。
キャリア・ブロック(左)
ネジ穴付き金属片(中央)
キャリア取付部(右)
金属片をキャリア取付部に溶接する。
金属片を溶接したフロント・キャリア
スプレーで黒く塗装する。
完成したユニバーサル・キャリア・ブロック
ユニバーサル・キャリア・ブロックをハンドル・ポストに取り付ける。

このようにして完成したユニバーサルなキャリア・ブロックは、QiCycleだけでなく、DahonやBD-1にも見事に取り付けることができる。BromptonではないのにBromptonバッグが付いているのは新鮮で愉快。ただ、重い荷物にハンドルが取られるのは、本来の利点が失われている。ならば、これをシート・ポストに取り付けよう。なんとリア・キャリア・システムだ。これはさらに斬新で痛快。

今回の作業は試行錯誤を含めて約3時間で済んだ。ただし、これは金属加工の設備が使え、技術に長けた知人の協力が得られたからに他ならない。材質はアルミニウムやプラスチックなので、ある程度は手作業でも可能だが、溶接は専用の設備が必要になる。従って、誰でもできるわけではないのが残念。しかし、Brompton専用のキャリア・システムを汎用化できたのは大きな収穫だったと言える。

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