フォトジェニックを掠める3つのアクション・カメラ

サイクリングの楽しみのひとつは撮影だろう。美しい景色、美味しい料理、面白い出来事、愉快な仲間などなど、撮影したい対象は山ほどある。ただ、走行中のカメラの手持ちは危険なので、撮影方法は限られる。操作は単純で確実でなければならない。カメラも小さく軽いほうが良い。写真も動画も撮りたい。このような用途に適したアクション・カメラのうち、筆者が使っている3台(+1台)を紹介しよう。

DxO ONE

日本では未発売だが、小型かつ高性能を誇るのがDxO ONE。1インチのCMOSセンサーとf/1.8の単焦点レンズが、小さなポケットに余裕で収まっている。ハイエンドのコンデジ並の性能であり、RAW撮影なら自動現像でも驚くほど美しい写真に仕上がる。静止画は2,020万画素、動画は1080p/30fpsと写真向き。レンズカバーを開けて電源オン、上部の大きなボタンで撮影と操作は単純明快。

もっとも、DxO OneはiPhoneに装着して使用するのが本来の姿。従って単体での縦持ちは構えにくく、極小モニタでの構図決めは難しい。それでも単体動作を可能にした設計思想は素晴らしい。冗談じみた低解像度の白黒モニタすら、愛おしく思える。ただ、自転車に固定するシェルが大振りなのは残念。水深45mもの防水性能は要らないので、小型軽量のマウンタが欲しいところ。

Sony FDR-X3000R

良くも悪くもソニーらしい製品FDR-X3000R。一番の特徴は光学手ブレ補正を備えていること。自転車に取り付けて走行撮影した場合にも、路面からの振動を強力に抑え込む。これはソニーの独壇場で、嘘っぽいほど滑らかで綺麗な映像が得られる。画質は静止画は1,200万画素、動画は4K/30fps、レンズはf/2.8。上面にある電源ボタンと撮影ボタンは使いやすく、大きめの操作音が路上では有り難い。

だが、モード切替などの操作は複雑で面倒だ。映像モニタにはリモコンが必要となるのが煩雑で、バッテリーの持ちも悪い。取り付けや充電も場当たり的。真っ白なボディが場違い感を醸し出す。製品名が型番なのもダサい。つまり、部品スペックは良いが、実際には使いにくくて投げ出したくなる。それがソニーの伝統業だ。撮影スタジオでのプロ機材なら良いが、路上のアクション・カメラには相応しくない。

GoPro Hero6 Black

元祖アクション・カメラのGoProも第6世代のHero6となった。筆者は第3世代を使っていたので、同じような外観ながら、新しいHero6に驚かされた。側面と上部のボタンだけの簡易操作はそのままに、あったら嬉しいが備わった。背面のモニタは十分に大きくて見易く、タッチ操作も軽快。本体防水なのでマウンタは簡素軽量化。そして走行中でも認識される音声コマンドが有り難い。

静止画は1,200万画素、動画は4K60fps。フルHDなら240psも可能。アクション映像は解像度よりフレームレートが重要なので、Hero6は目下最高性能。レンズはf/2.8だが、画質はGoProとは思えないほど高品質になった。ただ、ブレ補正はソフトウェア処理なので、FDR-X3000Rに劣る。事後処理ながら、ビデオの自動編集QuickStoriesへの注力も評価できる。撮影だけでは映像は未完成だからだ。

Apple iPhone X

番外となるが、日々のサイクリングで頻繁に使うのはiPhone Xに他ならない。静止画は1,200万画素、動画は4K60fpsとトップクラス。背面に広角f/1.8と望遠f/2.4のレンズによる2つの光学手ブレ補正付きカメラ、前面にはf/2.2のレンズのカメラと赤外線投影方式の深度カメラを持つ。他のアクション・カメラと比べても画質や性能は遜色なく、アプリによる機能の多彩さやSNSとの親和性は最上最強。

しかし、iPhoneは汎用マシンであるがゆえに使い辛い点もある。走行ビデオを撮るには、TopeakのマウンタのようにiPhoneを起こす必要がある。撮影は最小限の手順でも、Siriに呼びかけてカメラを起動して、左側面の音量ボタンを押すことになる。このような取り回しは、専用機として設計されたアクション・カメラのほうが優れている。汎用か専用か、いつもの命題がここにも立ち現れている。

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