ライドでのパンク修理に携帯型ポンプ4種

もっとも欠かせない自転車用道具としてタイヤの空気入れ、つまりポンプを挙げた。一家に一台、据置型を常備して、ライド前には必ず空気を入れて適切空気圧にしたい。ただ、それだけでは充分でなく、ライド中にタイヤ(チューブ)がパンクすることがある。そこでパンク応急修理用具を携帯する。これはパッチ、紙やすり、タイヤ・レバー、ポンプから成るが、もっとも悩ましいのがポンプだろう。

ライドに持参するのだから、ポンプは小型軽量が望ましい。だが、小型であれば力をかけにくく、充分に空気を入れるのが困難だ。ある程度まで空気が入れば、渾身の力を込めても押し込めなくなり、形状的に体重をかけるのも難しい。これまで愛用していたiPump microは小型軽量のカーボン製。この手のハンド・ポンプにしては空気が入れやすいが、ロード・バイクでの100psiは難しい。

Bromptonに付属するZefal製ポンプは、比較的大きく、空気も入れやすい。ただ、それでも100psiには至らないかもしれない。小型ポンプには空気圧計が付いていないが、よほどの怪力でなければ、空気を入れ過ぎる事態にはならない。よって、力尽きるまでポンプを押し続ければ良い。なお、Bromptonのポンプは車体の一部であるかのような取り付けが特徴なので、他の自転車では持て余すかもしれない。

小型ポンプで空気を入れるのは大変であり、随分と時間がかかる。特に力が弱い人は絶望的な気分になる。そこでお薦めはCO2ボンベ。高圧ボンベに密封された無害ガスをチューブに送り込むだけ。力は要らないが、コツがあり、凍傷にも注意。インフレータ(アダプター)はポンプ一体型が良い。パンク箇所を探し、修理具合を確かめるにはポンプを使い、問題がなければボンベで一気に充填する。

最後に、据置型としても紹介した電動コンプレッサーを再度取り上げておく。これはUSBで充電する内蔵バッテリー式であり、携帯用として使用可能。最大空気圧100psiは充分ではないとは言え、ハンド・ポンプより良いだろう。時間はかかるが、力は要らない。問題は重量が420gと重く、かさばること。USB出力があればスマートフォンやライトにも使えるので、その妥当性を擁護できるのだが、それはない。

以上は、ロード・バイクのクリンチャー・タイヤが前提だ。チューブラー・タイヤなら、パンク時は諦めてタクシーを呼ぶしかない。一方で、マウンテン・バイクなら、肉厚で低空気圧のタイヤはパンクしにくい。いずれにしろ、パンクは忘れた頃にやってくる。備えあれば憂いなし。だが、備えずに笑い飛ばすのも悪くない。据置型では意識しない携帯性をどのように考えるか、それが醍醐味でもある。

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