歩行者・自転車専用、コペンハーゲン5つの橋

コペンハーゲンの中心部はシェラン島東部と、その隣のアマー島に広がる。この二つの島の間の海峡は、ちょとした川ほどの幅しかなく、幹線道路の大型橋が架けられている。これらの橋にも、当然のごとく自転車レーンが設けられており、安全に快適に走行できる。さらには、歩行者と自転車だけが通行できる小型の橋もいくつかあり、ユニークな景観を作り出している。今回はこれらをいくつか紹介する。

まず、XYZ Cargoを訪ねようとして、ニューハウンからアマー島に渡ろうした時に現れたInderhavnsbroenが素晴らしい。2016年7月にオープンした真新しい橋は、緩やかな傾斜を描きながら、途中で2回大きくレーンが移り変わる。直進させない理由は分からないが、適度なカーブは悪くない。青や黄色の透明な欄干が鮮やか。自転車レーンは対面通行であり、歩行者レーンとは分離されている。

Inderhavnsbroenを渡ると、すぐにButterfly bridgeに差しかかる。一見、特徴のないシンプルな連絡橋だが、三叉路状の橋のうち二つの橋が大きく跳ね上がる。ヨットや観光船などを通過させるためだ。突然ブザーが鳴って遮断機が降り、ゆっくりと橋が跳ね上がる様は面白い。しかも、かなりの高さまで跳ね上がる。船が通過し、橋が元に戻るまで数分間、誰もが静かに待っている。2015年1月に開通。

アマー島の西岸を南に下ると、運河に架けられたCirkelbroenが見えてくる。コペンハーゲン出身の泣く子も黙るオラファー・エリアソン(Olafur Eliasson)の設計、雪吊りのような5つの円型の木製デッキは、少し離れると帆船のように見える。ほぼ直線的に橋を渡ることも可能だが、クルクル周回するのも楽しい。夜のライト・アップに誰もが期待するような光のマジックがないのは残念。2015年8月オープン。

さらに海峡沿いに下るとBryggebroenに至る。2006年建設なので、この手の橋の先輩格。歩行者レーンと自転車レーンに分離され、自転車は対面通行。ストイックなまでにミニマルで直線的な造形が清々しい。海への近接感も、この橋が一番味わえる。作られて10年以上経つこともあってか、部分的にグラフィティ的な落書きがあったり、欄干に恋人たちの南京錠が並んでいたりするのが、味わい深い。

Bryggebroenの先に繋がるのは、蛇のように優美な曲線を描くCykelslangenだ。やや高い位置にあるショッピン・センターに至るので、そこまで行けば引き返してくる。今度は下り坂なので、漕ぐことなく爽快に自転車を走らせる。眺めも素晴らしく、欄干が最小限なので、空を舞う走り心地。再びBryggebroenを渡れば、もう一度繰り返したくなること間違いない。2014年に完成した無限ループ。

このように、通常の橋よりも遥かに耐荷重が小さい歩行者・自転車橋は、デザインの自由度も高く、建設費も維持費も少なくて済む。すでに市内交通の過半数を自転車に移行したコペンハーゲンでは、同様の整備が今後も進むのだろう。今回紹介した橋は、いずれも市街中心部から近距離にあるので、自転車シェアリングのBycykelを使って訪れて欲しい。変わりゆく都市景観を橋から見て取ることができる。

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