自転車輸送で楽々ライド

遠方に自転車を運ぶには、いくつかの方法がある。自ら運ぶのであれば、自動車への車載や交通公共機関での輪行、あるいは、そのまま自転車を載せるサイクル・トレインやサイクル・バスなどがある。一方、運送業者に依頼して運搬することも考えられる。この場合、自転車の梱包や輸送中の安全などが気になる。そこで、サイクル・イベントの参加時に自転車輸送専用サービスを利用してみた。

今回利用したサービスは、西濃運輸のカンガルー自転車輸送便。これを選んだのは「自転車 輸送」とWEB検索して最初に表示されただけの理由。同社はイベント会場での受取・返送ができるカンガルー自転車イベント便もある。ただ、今回参加したイベントは対象ではなかったので、知人宅での受取・返送とした。また、イベント前後にライドをしたい場合も自転車輸送便になる。

さて、カンガルー自転車輸送便では、自転車を「前輪、もしくは両輪を外して3辺の合計サイズが280cm未満、かつ重量30kg以内に梱包」する。ほとんどのロード・バイクやマウンテン・バイクは規定サイズに収まる。また、薄手の輪行袋は不可とのことで、専用の輪行箱を利用した。これには4種類あり、レンタルもある。筆者は、何度か利用することを想定して、オリジナル輪行箱を購入した。

輪行箱は事前に届けられる。平板状態の段ボールを組み立てるのは簡単だが、サイズが大きいので広い場所が望ましい。自転車は、サドルと前輪を取り外して、後輪付きのフレームとともに箱に入れる。中敷きに切れ込みがあるので、収納し易い。箱の組み立てから梱包完了まで30分程度。重量的にも空間的にも余裕があるので、安全に梱包すれば、ちょっとした荷物も入りそう。

カンガルー自転車輸送便は、輪行箱の注文を含めて、オンラインで簡単に申し込める。手続きは明解で混乱することも少なく、集荷や配送もスムースだった。ただし、返送が大型連休にかかり、長距離便が止まると聞いた。そこで、業者や取次店に電話で相談して依頼したものの、実際の集荷が遅れて当日発送されなかった。このため、期待より5日間遅く、実際には業者の想定通りになった。

復路が大型連休だったものの、今回利用した中部〜関東間の輸送なら、通常は集荷日の翌々日に配送される。輪行箱は集荷日の前日までに届けられる。ある程度余裕を持って手続きすれば安心だろう。料金はオリジナル輪行箱が7,200円、輸送費が片道4,010円で、往復なら1,000円割引されて、都合7,020円だった。なお、破損等への補償が50万円までなので、これでは心もとない人もいるだろう。

自力輪行に較べて、自転車便は時間と費用がかかるものの、衣服などの手荷物だけで出掛けるのは、とても快適。ただ、集荷や配送の時間が指定できないことや、大きな輪行箱の配送先での保管場所を考慮しなければならない。西濃運輸の他には、シクロエクスプレスサイクリングヤマト便(日本サイクリング協会会員限定)などもある。それぞれのサービスには特徴があるので、次の機会に検討してみたい。

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